山根隆治参院議員:「中共はどのように幕を引くのか」

【大紀元日本ネット5月1日】(東京=張本真)山根隆治参院議員(57)はこのほど、大紀元記者によるインタビューで、中国大陸で発生した一連の反日デモと中国共産党からの脱党100万人突破などから、「(中国共産党は)どのように幕引きするのか、どのようにソフトランディングをさせられるのか、そうしたことに中国政府上層部は頭を悩めているのではないか」と見解を述べた。

山根議員は、中共脱党110万人(4月27日現在)を超えたことについて、「意味深長なメッセージ」とし、反日デモの扇動から規制へと一連の流れから、「共産主義は危機的状況にある」と述べた。

三十七年間の同議員の政治活動からみても、中国大陸でのデモは、「組織的な意図がないとできない」程の規模であるとし、「反日感情が反政府運動に変化する恐怖を中国政府は抱いているのではないか」とした。

経済と政治を切り離すのは不可能で、経済を自由化し共産主義体制を残すことは現実にはあり得ず、これ以上共産主義を続けていくこともできないため、「どう幕引きするのか、どのようなソフトランディングをさせられるのか、そうしたことに中国政府上層部は頭を悩めているのではないか」と述べた。

また、13億の民をいかに一つの国家としてまとめていけるのか、国家体制を模索する必要があるとしながらも「いずれにせよ、共産主義が21世紀に地球上に存在し続けることは考えられない」と語った。

日本での江沢民提訴については、同議員は、委員を務める国際問題調査会で、世界的な動きであると報告している。

情報封鎖されている中国大陸へ、世界で唯一中国語の衛星放送を発信している「新唐人テレビ」(New Tang Dynasty Television、本部・ニューヨーク)が衛星契約で中共の妨害を受け、放送継続が危ぶまれていることについては、一般論としながら、「情報をいかに公開するかで民主主義の度合いが測れる」と述べ、「(新唐人の件は)重要な問題である」とした。


※ 山根隆治参院議員=民主党・新緑風会、選挙区(埼玉県)選出、当選 1 回平成13)、昭和23年東京都出身、現在、民主党副幹事長、同労働局次長、同埼玉県連幹事長、参議院総務委員会理事、倫理選挙特別委員会委員、国際問題調査会理事
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私は経済記者として1990年代後半から日本経済、そしてさまざまな産業を見てきた。中でもエネルギー産業の持つ力の巨大さ、社会全体に影響を与える存在感の大きさが印象に残り、働く人の真面目さに好感を持った。特にその中の電力産業に関心を持った。