人生漫談: 怒りは己の最大の敵

【大紀元日本8月21日】中国の武術界では、「一生武術を習っても、心の修練が無ければなにも得られない」ということわざがある。一流の武術を身につけるためには、心の修練が決め手であり、動作を習うことよりも遥かに難しいと言われている。古代の一流武道家たちには、やはり穏やかでゆとりある豊かな心の持ち主が多い。心の貧しい人や、気性が激しい人が武術を習得しても、むしろ精神状態が悪循環に陥り、勝負を論じるレベルには達しないという。

オーマル氏はイギリス史上最も有名な剣士であるが、彼は強敵のライバルと30年にわたって勝負し続け、いつも勝負がつかないままだった。ある決戦の最中、相手が落馬し、オーマル氏は刺殺するチャンスを得た。押さえられた相手はオーマル氏の顔につばを飛ばした。一瞬にしてオーマル氏は手を止め、「起き上がりなさい。決戦は明日に持ち越しだ」と告げた。相手は九死に一生を得て呆然とし、なぜオーマル氏が絶好の勝機を逃したのか理解できなかった。

オーマル氏は、「30年来、私は自分の心を鍛え続け、いつも怒気を持たずに試合に臨んできた。これが不敗記録を保ち続けてきた秘訣でもある。つばを吐かれた瞬間、自分の心に怒りを感じた。そのときにもしあなたを殺したら、私の心から勝利の感覚が永遠に消え去っただろう。だから、心理状態を整え直して、明日もう一度勝負しよう」と説明した。

しかし、約束の決戦はその後実行されることはなかった。ライバルだった相手がオーマル氏に弟子入りしたからだ。心の修練に伴って、オーマル氏の剣術は神技にまで上達し、彼の心はより純粋で穏やかになった。彼は破竹の勢いで勝利し続け、歴史に名を残す名人となった。

一人の人間が頭に血が上るほど怒り、乱暴に発散し、八つ当たりしている時は、必ず理智を失っており、持ち前の智慧と能力をまったく発揮できないはずである。事態も恐らくマイナスの方向に発展するであろう。頭に血が上るほど怒ることは、一番無能な表現とも言える。人間は、心の修練を通じ、何事にも冷静で寛容な心情で穏やかに対処できれば、それこそ智者になれるだろう。

関連記事
突然、アレルギー症状が現れたり、アレルギー症状が不可解に悪化した場合、その原因は何でしょうか?気をつけてください。アレルギーの原因は身の回りに隠れている可能性があります。
昨年、バスリエでは入浴剤に関するアンケートを1000人規模で実施。その結果では入浴剤を使わない理由や、それとは反対の使用する理由、普段使いの価格帯などさまざまなことが判明しました。今回はその規模をはるかに超える、19000人規模の大調査を実施!入浴剤使用頻度や使用する理由・しない理由などより精度の高い調査となりました。
2024年3月度のインターネット詐欺リポートでは、三菱UFJ銀行とメルカリのフィッシング詐欺が増加している点を取り上げます。
農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店以上の「農家の直売所」の出荷データによりますと、春の葉物野菜全般が価格高騰しています。特に高騰が著しいのが、ブロッコリーです。
〜今人気のペットが明らかに!〜