反日グループ、駐北京日本大使館前で抗議活動

【大紀元日本6月20日】台湾の李登輝・元総統が訪日し、靖国神社を参拝したことなどに反発した一部の中国人が今月18日、北京の日本大使館前で抗議活動を行った。米国VOAは、米国の国際政治研究者の見解を引用、中国当局が小規模な抗議活動を許した背景を分析した。

約15人の自称「愛国者協会」メンバーの中国人らは18日、駐北京日本大使館の前に集結し、「警告日本:支持台独意味着死亡」(日本に警告する、台湾独立を支持するのは死ぬことを意味する)や、「打倒民族敗類李登輝」(民族の恥・李登輝を打倒する」「李登輝よ、死ね(英語)」などと書かれたプラカードや横断幕を広げた。

数人の抗議者が着ていた白いシャツには、「日本滾出釣魚島」(日本は、竹島から出て行け)と書かれていた。

また、抗議者らは、日本政府に対し、李登輝・元総統が帰国する際に、成田空港で彼にペットボトルを投げつけた在日中国人の薛義氏の釈放を要求した。

日本大使館前での抗議活動は約20分間行われた。数十人の中国警察が現場に配置され、日本大使館に通じる道路も封鎖されたという。

ロイター通信の報道によると、警察は封鎖された道路の入り口に標識を設け、現場を取材しようとするメディア記者に現場を案内していたという。

米国VOAは、「2005年、日本が国連安保理の常任理事国入りを希望した時、中国で強い反応が起きた。いくつかの大都市では反日デモが発生、一部の地域では、日本の在外公館や、日本料理屋への暴力行為に発展した。中国当局が最も恐れていることは、反日運動という極端な民族主義抗議活動が一歩間違えれば、方向転換し、社会の現状と中国当局に怒りの矛先を向けることだ。そのため、国民のストレスのはけ口として、中国当局は近年、日本大使館前での小規模な抗議活動を許可している」と分析している。

5月にも、第二次世界大戦中には、日本軍に捕虜されたという中国人労働者と慰安婦だったという中国人女性が北京大使館前で抗議活動を行っている。

米国ジョージ・メイスン大学の政治学教授マンメイ氏は、米国VOAの取材で、「中国当局が小規模な対日抗議活動を許した目的は、①日本政府に警告のメッセージを発すること②国民の反日感情にストレス発散の場を提供するためだ。中国当局は必要のあるときに、歴史問題を持ち上げ、必要がない時には、このようなことに言及しない。中国当局は歴史問題を政治カードとして利用している」と指摘し、日本国内からも、「中国当局の行動は往々にして、言動不一致」と批判の声が上がっている」と説明した。

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