中国:米国から紙くずを大量輸入

【大紀元日本7月17日】米国際林業団体「フォーレスト・トレンズ(Forest Trends)」は7月13日、「中国およびアジア環太平洋地区林業製品貿易研究」と題した報告書で、紙くずの回収およびリサイクルは、中国が世界経済貿易の中において、重要な部分を占めつつあると発表した。米国VOA放送が報じた。

報告書作成者の1人で研究員のルーク・ベイル(Luke Baile)氏は、「中国から世界各地へ衣服、靴、電子製品等などのものを輸出する時に、包装が必要になる。そこで、中国企業は、外国からの紙くずを加工し、包装用のにリサイクルすることがもっとも割に合うことに気づいた」と指摘した。

中国は米国などの国から輸入される紙くず材料の中に、米商店で使用済みの包装用箱が多く占めている。ベイル氏は、中国の輸入業者は場合によって、米国の販売チェーン店へ直接連絡を取り、米側の使用済み紙箱を直接に中国へ輸出するよう交渉されたことを明らかにした。現在、中国では紙パルプ加工工業は顕著に成長しているという。

*中国、紙くず需要急増

中国では、紙くずに対する需要が急増していることもあり、ますます多くの企業が紙くずや使用済み包装用紙材料の輸入およびリサイクルが高利潤の産業であることに気づき始め、それにつれて、世界紙くず製品の価格も大幅に上昇している。ベイル氏によると、2002年から2005年の間に、紙くずや使用済み紙、包装材料の価格が35%も上昇したという。

ベイル氏は、「2002年、中国が輸入した各等級の紙の価格は、1トン当たりに100米ドル~120米ドル(約1万2400円~1万4880円)であったことに対して、2006年には、米企業内で使用済みオフィス用紙を含む高質の紙くずの価格は、すでに1トン当たりに190米ドル(約2万3560円)に上昇し、その他の低い等級の紙くずの価格も140米ドル(約1万7360円)に上がった」と分析した。

報告によると、貿易量に於いて、紙くずは米国から中国へ輸出する主要輸出品の1つになっており、昨年1年間で、米国から中国へ輸出された紙くずは合計860万トンに達しているという。中国から各種品物を米国へ運んだ貨物船は、中国へ戻る時に、米国の紙くず製品を載せている可能性が高いと分析した。

米国のほかに、中国はヨーロッパおよび日本からも紙くずを輸入している。

関連記事
中国のウイルス学者、氏が、最初に新型コロナウイルスのゲノム配列を公表した功績で、2020年に科学誌「ネイチャー」から世界で最も影響力のある10人の科学者の一人に選出された。しかし最近、彼と彼の研究チームは、中共の当局者によって研究室を追われ、2日間研究所の外での野宿を強いられる事態になり、広く注目を浴びている。
米国とフィリピンが、南シナ海で初めて肩を並べて行った共同軍事演習の最中、4月30日に中共の海警船が、同海域でフィリピンの船舶に再度危険な干渉を行(おこな)った。中共は以前から、南シナ海でフィリピンの船舶に対して干渉を繰り返し、国際社会から批判を受けている。
今年11月に迫る米大統領選で勝利した場合、トランプ氏は数百万人の不法移民の強制送還や中国製品の関税強化、議会議事堂事件で起訴された人々の恩赦を行うと米誌タイムのインタビューで語った。
1日未明、中国広東省梅州市にある「梅龍高速道路」で路面の一部が崩落する事故があった。 この事故により、路面はお […]
2024年4月27日、中国江蘇省揚州市で車5台が絡む「玉突き」事故が起きた。2台の大型貨物車によってぺしゃんこに押しつぶされた1台の乗用車の中から3人が奇跡的に助かった。