人権聖火カナダ到着、五輪メダリスト「五輪ボイコットは、政治問題ではなく、人権問題」

【大紀元日本5月21日】「法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)」および複数の国際人権団体が共同発起した「グローバル人権聖火リレー」は、ヨーロッパ、豪州、アフリカ等30数カ国120以上の都市をリレーしたのち、5月17日にカナダ・トロントに到着し、五輪メダリスト、多くの政治要人、人権団体代表、学者および地元民衆によって盛大に迎えられた。

中国大陸、スーダン、ベネズエラ、ベトナム、チベットおよびルマなどの国際追跡組織、法輪功学習者、人権弁護士など、約200人がオンタリオ州議会前のクイーンズ・ガーデンに集合し、人権聖火リレーを歓迎する集会に参加した。来賓たちはスピーチ、独唱、平和を象徴する鳩を放ち、詩の朗読等の内容で中国共産党(中共)に対して、「人道に反する罪は五輪と同時に存在してはならない」と訴え、北京五輪に参加するスポーツ選手に対して、中共の人権侵害を明らかにするよう呼びかけた。

ギリシャ女神の少女たちとトーチの入場(Victor/大紀元)

カナダの前フィギュアスケート世界チャンピオン、2度五輪銀メダリストのエルビス・ストッコ氏が平和を象徴する鳩を放つ(Victor/大紀元)

上院議員コンシグリオ・ディニーノ氏、カナダ前フィギュアスケート世界チャンピオンで2度五輪銀メダル獲得者エルビス・ストッコ氏、国会議員ボルイ・ルイツニュカスキー氏およびギリシャ女神を象徴する少女たちがトーチに聖火を点火した。

午後2時、荘厳な曲の中で聖火ランナーたち約100人が共にクイーンズ・ガーデンを出発し、トロントのビジネス街を走り、市議会、展示センター、CBCカナダ放送局等を通過した。7キロメートルのコースで、多くの人を引きつけた。大勢の市民も途中から聖火を持つギリシャ女神と共に走った。

人権聖火リレーはトロント市の中心を通過したときに、多くの人から盛大な拍手を受けた(Victor/大紀元)

人権聖火の聖火ランナーたちがトロント市の中心を通過(Victor/大紀元)

*中共の人権迫害を暴露するよう、スポーツ選手に呼びかけ

カナダで誰もがよく知っている3度の世界フィギュアスケート・チャンピオンで、2度五輪銀メタルを獲得したエルビス・ストッコ氏は、「スポーツ選手は公衆の注目を受けていることから、公衆というプラットフォームにおいて、多くのことを行うことができる。スポーツ選手は自らの立場を表明すべきで、五輪をボイコットするのはまったく政治問題ではなく、人権問題だ」と強調した。

オンタリオ州議員のマイケル・プルエ氏(Victor/大紀元)

オンタリオ州議員のマイケル・プルエ氏は、「カナダのスポーツ選手にとって、中国人と話す機会のあるときに、カナダでは人々は自由が許されるし、信仰の自由もあることを伝えるべきだ」と主張し、「あなたがもし法輪功学習者で、公園で法輪功のエクササイズの練習をしたいなら、われわれは大歓迎する。世界各国で法輪功が尊重されていることを、中国人に知らせるべきだ」と強調した。

コーネル大学歴史学部のジョン・H・ウェイス教授はスピーチで、自分なら、北京政府に五輪開催権をもたらさないと語り、同時に、各国首脳は北京五輪開会式の出席をボイコットすべきだと主張した。何故なら、北京五輪は1936年のドイツナチスが開催した五輪と酷似していて、今日の活動は想像もつかないメリットをもたらすと人権聖火リレー活動を賞賛した。

コーネル大学歴史学部のジョン・H・ (孫泰力/大紀元)

ウェイス教授はカナダのスポーツ選手に対して、五輪に参加して帰国したときに、自発的にスポークスマンになって、中国で観察された人権迫害を明らかにするように呼びかけた。

カナダ議員のコンシグリオ・ディニーノ氏は「五輪に参加できるカナダのスポーツ選手たちは、信仰の自由、人権に触れる機会があれば、または異見者が監禁されていることを知ったときに、人権迫害は正しくないことを中国人に伝えるべきだ」と示し、「人権迫害は民主および自由国家では存在しないのだ。スポーツ選手たちは各種機会を利用して、中国人および国際社会の人々に、中国国内で何が起きているかを理解してもらうようにすべきだ」と主張した。

(左から、国会議員ボルイ・ルイツニュカスキー氏、上院議員コンシグリオ・ディニーノ氏、カナダ前フィギュアスケーター、2度五輪銀メダル獲得者エルビス・ストッコ氏、ギリシャ女神を象徴する少女たち(伊田/大紀元)

可愛い子供たちも人権聖火リレーの横断幕に署名した(張麗/大紀元)

*国際社会が団結し、迫害に反対する

上院議員コンシグリオ・ディニーノ氏は、「五輪は、国際社会が中国の人権および信仰自由の問題に関心を引き寄せた」とし、「北京五輪トーチリレーはチベット人および各種人権団体が中国への抗議を引き起こし、国際社会は中国の五輪だけではなく、中国の人権迫害に焦点を合わすようになった。特に信仰自由に対する迫害がそうだ」と強調した。

カナダ前フィギュアスケート世界チャンピオン、2度五輪銀メダル獲得者エルビス・ストッコ氏(李丹/大紀元)

前出のストッコ氏は、中共は五輪の開催が平和、社会の調和のためだと言っているが、チベット、法輪功、民主を追い求める民衆を含めて、自国民を残酷に迫害している。しかも、今現在も進行していることはとても遺憾に思う。昔の暗黒時代はもう過ぎており、我々の政府も立ち上がり中国人を迫害から逃れさせるように助けるべきだと示した。

盛雪氏(Victor/大紀元)

著名の時事評論家・盛雪氏はスピーチの中で、北京五輪のスローガンが「同じ世界、同じ夢」とあるが、世界において多くの人々はこの夢を享受できないとし、彼らにとって、それは終わりのない悪夢だと示した。

盛氏は、児童奴隷労働者、誘拐された少女が売春にさせられ、貧困な農民は血を売るためにエイズに感染し、中共政府が疫病情報を隠蔽したために、数え切れないほどの同胞が伝染病に感染し、都市住民の土地が強制収用されて家がなくなった人々および天安門事件の被害者などを例として上げて、法輪功学習者、チベット人、新疆ウイグル人が未だに迫害を受けていることを訴えた。

国会議員のボルイ・ルイツニュカスキー氏(Victor/大紀元)

人権聖火リレー集会会場(穆楓/大紀元)

ルイツニュカスキー氏の祖父母および両親は旧ソ連の共産統治を受け、やむを得ずカナダに亡命した。人権聖火リレー活動は地元だけで広げるのではなく、中共当局が政策を変えるように促すために、同時に中国大陸内でも広げることを希望すると示した。

「ビルマ人民解放運動」主席でカナダのビルマ解放運動の代表人ザオ・ワイ・キアウ氏(張瑩/大紀元)

カナダ・スーダンの奴隷労働者および拷問に反対する団体の主席ノーマン・エプステイン氏(李桂・大紀元)

スーダンの奴隷労働者および拷問に反対する団体の主席ノーマン・エプステイン氏、「ビルマ人民解放運動」主席でカナダのビルマ解放運動の代表人ザオ・ワイ・キアウ氏、ベトナム改革党スポークスマンのクリスティン・チ・ダンさんもそれぞれスピーチを行った。

ダンさんはベトナム人として自ら共産党の暴政を経験し、中国人民が現在受ている迫害に理解と同情を示した。ダンさんは「共産党は如何なる信仰と同時に存在することはできない。法輪功は真・善・忍を提唱していることに対して、共産党は恨みと暴力を提唱しているからだ。共産党の統治は一度も同情、忍従および真実を実行したことはないことから、法輪功と同時に存在するはずがない」と分析した。

現場で警備を勤めた警察は最後のスピーチを聞き、「今日の活動はとても素晴らしい、人々のために思いやってあげる人が多くここに集まり、迫害を受けた被害者たちのために呼び掛けていて、とても感動した」とし、「今日は仕事をしただけではなく、私もあなたたちの一員になったのだ」と語った。

大紀元時報から人権聖火リレーの活動を知り、活動に参加したウクライナ人のアレンさんは幼少の頃から共産党の統治を受けた。アレンさんは「共産党の統治下で、党が決定したすべてに対して、永遠にイエスを言うしかないのだ。共産党統治下では人格、人権、尊厳がなく、もっとも悲しいことだ」と語った。

(記者・李佳/周行/張瑩、翻訳/編集・余靜)
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