チベット・ラサ市:園児十数人が腎臓結石

【大紀元日本10月6日】チベットラサ市のある幼稚園園児十数人が同時に腎臓結石を患っている事がこのほど明らかになった。幼稚園側は園児にいかなる乳製品も提供していないと伝えている。衛生庁の医師によると、現地の学校で生徒に提供している新鮮な牛乳は基準値に適合したものであるとのことだ。ある園児は現在入院中で、家族の話ではこの園児はネッスルや伊利の牛乳を一年以上飲用しているが、この事が今回の入院に関連するかどうかは分からないという。ラジオ自由アジア(RFA)が伝えた。

ラサ市の実験幼稚園の男児(4)は先週、腎臓結石を患っている事が判明し、現在人民第二病院で十数日間治療を受けている状態だ。この男児の父親、次さんが記者に話したところによると、息子が通っている幼稚園では園児十数人が同じように腎臓結石を患っており、全員が入院中であるが、幼稚園側が園児に問題のある牛乳を提供したとは聞いておらず、息子の腎臓結石は家で飲んでいた粉ミルクに問題があったからだろうと見ている。

次さんは、「息子の身体からは0・8ミリの結石が検出された。ネッスルや伊利の乳製品を一年以上飲んでおり、今は入院中だ。腎臓結石が確認された子どもは、息子と同じ幼稚園に通う園児だ。おそらく全員入院しているだろう」と話している。

次さんの息子は先週、衛生庁の無料検査を受け腎臓結石が検出された後、入院の手配をされたという。医師は投薬治療により結石を排出させようと試みているが、今に至っても結石が排出されない。医師は別の治療方法に変えようとしないが、医師を信じ、もうしばらく息子を入院させるという。次さんはさらに、中国の大きな都市の病院の設備は良いが、実費で治療しなければならず、それを負担する経済力はないと話している。

園児十数人が腎臓結石を患っていたことについて、ある職員は、幼稚園はいかなる牛乳も園児に提供しておらず、園児が腎臓結石を患っているかどうかもはっきり分からないと話しているという。

チベット自治区衛生庁のある医師は、通常学校では新鮮な牛乳が提供されており、チベット地区では液体乳製品から問題は検出されていないという。園児たちの状況として可能性が高いのは、乳児期に問題のあったメーカーの粉ミルクを飲んでいたこととし、「現在、この乳製品については説明しにくいが、チベット地区の乳製品からは(有毒物質が)検出されていない。以前提供されたはずだが、現在液体乳製品からは検出されていない。学校の提供する乳製品は、あるものは新鮮な牛乳だが、現在チベット地区の新鮮な牛乳は確かにない」と述べた。

この医師はさらに、先週金曜までにラサ市では100例を超える腎臓結石患者が確認され、都市と農村の境辺りでの病例が比較的多いと伝えている。現在、チベットでは腎臓結石の個別事件は確認されていないが、梗塞や腎機能衰退を招き、死亡につながる可能性は否定できない。

この他、ナチュ県からラサ市に治療に来ている1歳半の男児は先々週木曜に1・1ミリの結石が検出された。父親の話では息子はすでに13日間も入院しているが、いまだに結石が排出されていないという。

調査によると、チベット自治区政府は9月19日に国はすでに重大食品安全事故応急預案一級応急対応を発動し、自治区乳製品市場に対し、法律に基づく緊急監督検査を行い、問題の粉ミルクを飲用した人々に対し無料検査及び治療を行っている。

(翻訳・坂本)