注文殺到、中国一の「虎画」村=河南省

【大紀元日本2月15日】中国で虎は、「邪を追い払い、正を助ける」と言われ、魔よけとして虎の絵を飾る家も多い。寅年の旧正月を迎え、中国一の「虎画」村として知られる河南省民権県北関鎮王公庄村には、虎画の注文が殺到し、村人たちは連日作業に追われている。

河南省紙「大河報」によると、この村は人口の半分の約700人が虎の絵を描くという「画家の村」。親子、夫婦、姉妹で画家という一家も多い。村の入口には、「中国画虎第一村」という看板が立てられている。

村人たちは通常、2~3日で1枚の虎の絵を完成させ、800元(約1万400円)程度で売ることが出来る。これは普通の農民の1畝(6・667アール)1季分の小麦生産の売上げに相当する。昨年、同村では4万枚以上の虎の絵が売れ、利益は3千500万元(約4億6千万円)に上った。村の中でも特に優れた腕を持ち、「四大虎王」や「四小虎王」と呼ばれる人たちの作品は、数千元から1万元(約13万円)あまりで売れるそうだ。

「四大虎王」の一人である王培振さん(53)は、親子三代の画家一家。旧正月前、王さんの家には注文が殺到し、一家総出で早朝から深夜まで作業に追われた。王さんの家のように、一家全員が虎の絵を描くというのは村でも珍しい。

王公庄村の絵画の歴史は古く、カメラが無かった時代には記録のために老人の肖像が描かれるだけだった。その後、春節用の年画(干支の絵)などが描かれ始めた。古くには、魔除けの意味も込めて、子供の寝付きを良くするためにベッドに猛虎の絵を貼る習慣が伝わっていた。これが80年代に再び流行し、同村の虎画が有名になった。

この村では出稼ぎに行く若者は少なく、村に残って絵画を学ぶ人が多い。村には絵画の学習室が何カ所も設けられ、展覧館や活動センターも点在している。昨年、同村には美術大学のキャンパスが建設され、3名の村民が客員講師として教鞭を執っている。

(翻訳編集・坂本)
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