堤防決壊の生中継取材 住民安否の質問に「省長は大変重視」と答える幹部 ネット上批判殺到=中国
【大紀元日本7月2日】6月21日、豪雨で幅500メートルにわたって堤防が決壊し、10万人が緊急避難した江西省。中央テレビ局(CCTV)が当日、同災害に関する生中継番組で、下流の住民の安否について、同省防災総指揮部の責任者に取材した。同幹部は避難状況に言及せず、上級幹部の「重要な指示」や賛美の言葉を繰り返したことで、インターネットで「ゴマスリ幹部」と名指しされ、「即免職すべきだ」とバッシングを受けた。国民の共産党幹部の官僚ぶりに対する日ごろの嫌悪感が窺えた。
放送されたCCTVのニュース番組「24時間」の中で、生中継で電話取材を受けた江西省防災総指揮弁公室の平其俊副主任は、被害に関する質問をそっちのけで、歴史上数回も堤防が決壊したことや、同省の幹部らの指示を延々と語っていた。記者が一度会話を中断し、「決壊部分の大きさと住民の安否について教えてください」と再度質問しても無視され、国家防災総指揮弁公室、水利部長(大臣格)と副部長、同省水利庁長など幹部の名をずらりと並べて、「重要指示」を繰り返した。わずか3分の電話取材で、住民の安否について言及することなく、幹部らの名前と職務を間違えることなく、手際よく「重要指示」を紹介した。
同番組が放送された後、直ちにネット利用者を中心に、批判の嵐が起きた。「明らかに周到に用意された発言だった」とした上で、上級幹部にこびる姿から「ゴマスリ官僚」と名づけ、「現代公務員そのもの」だと非難した。
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