10市州40万人が緊急避難 大規模な土石流災害続く四川省 拡大の見込み

【大紀元日本8月18日】甘粛省舟曲県の大規模な土石流による犠牲者を弔う涙も乾かぬうちに、隣の四川省でも洪水と土石流に直面している。8月12点xun_ネ来、四川大地震の震源地である汶川(ブンセン)を含めて、成都市やアバ自治州など10の市と自治州で大型の土石流が発生した。

政府系メディア16日の報道によると、四川省では、前日までの土石流による死者は13人、行方不明は59人。約40万人が避難しており、被災者総数は576万人に達している。災害はさらに拡大する見込み。

2年前の四川大地震で深刻な被害を受けた綿竹市清平郷は、13日深夜、20年来最大の豪雨が6時間近く降り続け、雨脚が強くなると共に土石流が発生。このため、村の外に通じる唯一の道路である漢青道路が土砂に埋まるなどして寸断された。災害からすでに5日経ったが、清平郷は依然として停電、断水状態で、通信および交通なども完全に断たれており、陸の孤島と化している。

「建て直したばかりの新しい住居に住んでからまだ何日も経っていないのに、全壊してしまった。家の中のものは全部流された」と清平郷の村民は語っている。

大陸メディアによると、16日午後7時現在の清平郷の土石流による死者は9人、行方不明者は5人。379戸が土砂に埋まり100戸余りに倒壊の危険がある。さらに500戸以上の住宅が地質災害の脅威に直面しているという。

国土資源部地質環境局の陶副局長によると、現在雨季で大規模な土石流に襲われたばかりのため、被害状況や災害の危険度は深刻である。流れてきた土砂が下流に向かってさらに流れ続けているうえ、新たな土砂崩れや地滑りなどの地質災害が発生する可能性があると警戒を促した。

(翻訳編集・坂本)
関連記事
2024年4月26日、広東省肇慶市の街中で、多くの無関係な市民が巻き込まれる「無差別殺傷事件」が起きた。
中国では5月1日より、違法な臓器取引を取り締まる新法が施行される。だが、長年にわたり死刑囚や囚人からの強制的な臓器摘出の証拠が絶えない中、新法でこの問題が止むのか。専門家は一様に首を横にふる。
2024年4月17日夕方、中国貴州省安順市にある村で、「覆面をした男が刃渡り長い刃物で市民を切りつける」事件が起きた。
アメリカのブリンケン国務長官は中国訪問の最終日に、中国共産党公安部長の王小洪氏と異例の対話を行った。報道によれば、王小洪氏は「両国間の麻薬取締りにおける法執行の協力」を進める意向を表明しているという。
内閣府への提出資料に中国国営企業のロゴが入っていた問題は、国会とネット世論をどよめかせた。「中国共産党の浸透だ」とする論調に対し、有識者はむしろ「『使える愚か者(Useful ideot)』が日本の政策決定に関わっていることこそ問題だ」と指摘する。