「両会」期間中、直訴者のバス乗車禁止か=北京

【大紀元日本3月14日】「両会(全人代と全国政治協商会議)」期間中に北京市警察当局は、直訴者を対象に路線バスの乗車を禁止するとの内部通達を出しているもよう。10日正午頃、上海市から上京した直訴者5人が37番路線バスで北京駅に向かおうとしたが、車掌はその乗車を拒否した上、現場で警察当局に電話通報し、5人は駆けつけた警官に強制連行された。ラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)が報道した。

同報道は、中国国内の人権団体「中国天網人権事務センター」が公表した情報として伝えた。

同人権団体は上海市の直訴者からこの件の詳細を報告された。北京市警察当局は直訴者たちに対して、「直訴者は路線バスに乗車禁止」とはっきりと通告したという。

上記の5人は北京市潘家園警察署に強制連行されて、現在の状況は不明だという。

RFIはその関連報道で、「この種の事件は初めてではない、以前にもバスの車掌が通報したため、直訴者が逮捕される事件が発生していた」と報じた。

中国では、全人代などの中央重要会議の期間中、あるいは国際的大規模な行事が開催される際に、地方から中央政府に陳情を試みる直訴者が北京市に殺到する。当局は大量の警察官を導入して、これらの直訴者を逮捕して地元に強制送還してきた。内部情報筋によると、今年から、逮捕した直訴者1人につき、その居住地政府に20万元(約260万円)の上納金を徴収する。そのため、地方政府は直訴者引き止めに必死である。

 (翻訳編集・叶子)
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