米フォーブス:中国を変えられる4つのショック

【大紀元日本5月1日】経済成長を続ける中国だが、ここ4カ月、国内では中国共産党政権を大いに揺るがす騒動が続いている。米経済誌「フォーブス」(ウェブ版)は先月29日、「中国を変えられる4つのショック」と題した記事を発表した。4つの出来事とは、中国の初民主的選挙が広東省で行われたこと、中国シンクタンク:2030年への展望と警告、中央トップ・薄煕来の失脚事件、盲人弁護士陳光誠の脱出成功。中国共産党第十八回全国代表大会前に発生したこれらのことは、中国の経済、政治、市民社会と深くかかわっていることから、今後の行方が注目される。

民主的選挙を勝ち取った烏坎村村民

昨年9月、村民の共有地を無断に売却した政府の腐敗に抗議し、警察と対立した広東省烏坎村村民が民主てき選挙を要求した。政府はそれを受け入れ、今年の3月に村民による民主的選挙が行われた。

「中国2030」 

中国政府シンクタンク・国務院開発研究センターは2月末に、世界銀行と共同して作成した報告書「中国2030」を発表した。その中で、中国は2030年までに高所得国になるという目標を達成するために、国営企業が優遇される現在の市場経済ルールを終わらせ、民間企業の参加を自由にするようにと提案した。その1カ月後の3月28日、国務院は試験的に民間金融機関を合法化し、試験的に個人の海外投資も許可が下りた。

同報告書では、中国の掲げる「国家資本主義」では経済成長を維持することはできない上、次のレベルへ導くこともできないと警告した。また、悪化する経済は中国を先導する中共の立場を脅かすのだろうと指摘した。

薄煕来失脚

今年の2月に部下の重慶市副市長・王立軍が米総領事館に駆け込んだ亡命騒ぎがきっかけで、薄煕来氏は失脚に追い込まれた。中国共産党のトップ25である中央政治局委員に2007年に昇格した薄氏は、重慶市党委員会書記の解任に次ぎ、政治局員も4月10日に解任された。重慶での出来事により、中国上層部内の亀裂が浮き彫りになり、中央政治局常任委員・周永康氏も責任の追及がされている。薄煕来の妻・谷開来氏は英国ビジネスマンのニール・ヘイウッド氏への殺害容疑で逮捕された。

盲人弁護士陳光誠の脱出成功

4月27日、盲人人権弁護士・陳光誠は数カ月間軟禁された山東省の自宅脱出に成功した。現在、北京の米総領事館に保護されている。陳氏の脱出は、中国国内の反体制派の洗練された知識力、他者への献身力、また協調能力を表した。これは当局と公安部隊にとって面白くないことだ。

陳氏は米領事館で、中国人民は憲法権利を有することを示し、国際社会に対して、同氏及び家族が中共当局から受けた殴打と拷問を証言した。これに対して、米領事館側は陳氏の人権状況に関心を寄せた。

 (翻訳編集・余靜)
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