周永康氏が退任へ、過大な権限に指導部が警戒

  退任する周永康氏(LIU JIN/AFP)

【大紀元日本11月20日】中国共産党の新指導部は19日、発足後の初となる人事異動を発表した。国内治安維持などを所管する中央政法委員会の周永康書記はトップの座を退いたことが分かった。後任には現公安部長の孟建柱氏が兼任することになった。

国営新華社通信には周氏の新ポストについての言及がなく、同氏は11月で満70歳を迎え、引退ラインの68歳を超えているため、事実上の引退になるとみられている。

中央政法委員会のトップは先日閉幕したばかりの第18回党大会で最高指導部から除外された。英BBCは同ポストの過大な権力に指導部が警戒を抱いているためと分析した。

2007年に政治局常務委員会入りし、中央政法委員会のトップに就任した周氏は在任中、国内治安維持に巨額の費用を投じ、高圧的手段で市民の暴動や反体制派、チベット人などを弾圧したため、国内からの批判が高まっていた。さらに、治安維持の名目で警察、武装警察、国家安全部門まで管轄下に収め、勢力の拡大を図ってきた。

重慶市元トップの薄熙来氏が失脚後、薄氏と緊密な関係にある周氏は態度を曖昧にしたため、指導部からの批判を招いた。

後任の孟公安部長は政治局員のメンバーで、政治局常務委員会に業務の報告を義務づけられているため、中央政法委員会の権限は今後、制限される見通しとなっている。

(翻訳編集・高遠)
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