妨害重ねる駐日中国公館、福岡では総領事から手紙届く

【大紀元日本4月19日】「失われた文化の復興」を掲げ、中国古典芸術を世界各都市で披露している神韻芸術団。明日19日からは日本ツアーが東京文化会館(台東区上野)で始まる。しかし毎年、後援団体や広告主に圧力をかけるという駐日中国公館による公演妨害の存在も明らかになっている。

今月15日までに、福岡県内の市の関係者宛てにある手紙が届いた。作成日は11日付け、駐福岡中国領事館の李天然総領事が書いたもので、そこには、当地で5月1日に予定されている神韻芸術団による福岡公演の後援取り消し、宣伝報道の取り止め、一切の支援はせず同団体に係わらないこと等を求める内容が記されていた。

各地の公演プロモーターによると、福岡と同様の公演妨害目的の手紙や電話が少なくとも他の公演予定の都府県庁にあり、さらに公演劇場、広告を予定していた大手新聞社3社、テレビ局、雑誌など様々な媒体に送られていることも明らかになった。「日中友好のために」神韻を支援してはいけない、などの言葉の圧力で相手を恐れさせ、後援中止やスポンサー契約を破棄するが狙いだ。

一連の妨害について、評論家でジャーナリストの西村幸祐氏は、「全く許しがたい行為だ。毎回、毎回こういったことが起きるのなら、日本は黙していてはならず、一定の措置をとらなくてはならない。日本には思想の自由、言論の自由、宗教の自由がある。共産党が最も恐れるものだ」「世界の人々は共産党の本質に気づき始めている」と大紀元中国語の取材に対して述べた。

このような妨害の例は世界でも頻発している。現地プロモーターによると、ベルギーでは3月、中国大使館が公演を取り消すようにと公演予定劇場へ連絡があった。また 同月4日、ドイツの在フランクフルト中国領事館は後援団体に電話が入り、後援を取り消するよう求められたという。

また過去には米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド各国の全ての官僚に、公演を見ないようにとの手紙を送付した。このような行為は、共産党政権の抱える「恐怖心、妄想、劣等感」を反映していると米国ジョージ・メイソン大学のジャン・ティアンリン教授は分析している。

香港では2010年、初の本土公演を行う予定であったが、香港当局が直前になって舞台制作の主要スタッフ6人の入国ビザ発行を却下したことから、公演中止を余儀なくされた。

文化大革命により失われた中国古典芸術を再現し、世界の舞踊、音楽、アーティスト、著名人から注目を集め、成功を収めている神韻。しかし残念ながら、無神論と破壊、革命を好む共産党は、妨害を続けている。近年では、神韻芸術団を模倣した団体を作り、「中国伝統の芸術祭」を謳っているという。文化を破壊した張本人がそう言うのは、とても奇妙に聞こえる。

妨害が行われれば行われるほど、神韻の名は世に広がる。

日本の神韻公演は全国5都市11公演が予定されている。19日の上野文化会館を皮切りに、文京シビック大ホール、兵庫芸術文化センター、愛知芸術劇場、よこすか芸術劇場、福岡サンパレスホールと巡演する。

 (紫金、佐渡 道世)