党機関紙が米国批判のコラム 自国民に不評

【大紀元日本5月29日】中国共産党機関紙・人民日報のウェブ版「人民網」に、このほど掲載された米国批判コラムが、意外にも中国国民に不評であった。これについて、専門家は「いまの中国人は、簡単にはマインドコントロールされなくなっている」と指摘した。

事の発端は、人民網が22日に発表した「中国人乗客を侮辱、ユナイテッド航空が陳謝を拒否」との記事である。それによると、ある中国人ビジネスマンが、昨年の年末頃、同航空会社のオーバーブッキングにより搭乗を断られたが、会社側はそれについて陳謝もせず、搭乗させない理由は同乗客の遅刻だと主張したというものだ。

この報道で編集者は、「不徳で信用も無い、米国人」というコラムの開設を発表。その主旨は、「米国で遭遇したこの非常識な米国人と、その出来事を世に広く伝え、米国と米国人自身の認識を変えさせるべきだ」という物となっている。

なお、このコラムは新設のものではなく、今年3月にすでに設けられており、米国企業の従業員を批判する3つの記事も掲載されている。

この報道は後に多くの国内メディアに転載され、熱い議論を巻き起こしたのだが、驚くべきことに、こういった議論の中で出てくる批判の矛先が、ほとんどは米国ではなく、コラム自身へ向けられたものだった。

中国歴史学者の雷頤氏は、ミニブログ(微博)で、政府系メディアがコラムを開設してまで、他国民を責めるのは品格のないことだとし、「中国の高官たちに助言したい。子供を米国に送り込むな。『不徳で信用も無い米国人』にいじめさせるつもりか」と皮肉った。

また、あるネットユーザーは「反米は党からの任務、親米は賢い現実的な選択」と書き込んだ。

一方、山東大学の元教授・孫文広氏は、米政府系放送局ラジオ「フリー・アジア(RFA)」の取材に対して、政府系メディアが米国批判を展開する理由は、米国の影響力を排除する為だと指摘。「主な目的は、欧米の民主主義の文化を払拭するためである。中国共産党政権にとって、この事は脅威なのだ」と語った。

華夏時報の金融版の編集責任者・賀江龍さんも、辛口コメントを発した。「皆さんはすでに気づいたであろう。本当に不徳で信用がない米国人というのは、米国に帰化した中国の幹部たちだ。口先では米国を罵倒しているだが、裏では家族一同、米国人になっている。この種の米国人の徳と信用は、どこにあると言うのか」

こうした世論の非難を受けてから、人民網はコラムのタイトルを「あなたの知らない米国人」に変更したが、それでも、なお揶揄され続けている。

RFAの取材に対して作家の野渡さんは、「人民網は、こういった民衆からの疑問の声にまったく対応できないため、コラムのタイトルを変えて、誤魔化すしかなかった」と話し、「いまの中国人の多くは、もはや共産党政権の茶番劇と洗脳に騙されなくなった。更に言わせてもらえば、現在、官民の感情は激しく対立しており、政府のすべての言動に、国民は不信感を抱いている」と続けた。

 (翻訳編集・叶子)

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