北京市政府関係者「中華の調理法でPM2.5が上昇」と発言 批判殺到

【大紀元日本10月10日】北京市人民政府外事弁公室の趙会民主任は8日の記者会見で、「中国人の伝統的な調理法もPM2.5(呼吸器障害などを引き起こす微小粒子状物質)」の濃度上昇に少なからずの貢献をしている」と発言し、市民に「大気の浄化」に協力を呼びかけた。同発言はネット利用者を中心に物議を醸し出した。

 記者会見で2014年のアジア太平洋経済協力(APEC)非公式首脳会議の開催地が北京に決まったことに関連して、記者から北京の大気汚染についての質問があった。同主任は人口増加や自動車排気ガスの規制、高汚染企業の閉鎖などの対策を取ると回答したのち、市民の調理法に注文をつけた。

 中華料理は強い火力を使う炒め物が多く、油を多用するのも美味しさのコツだとされている。そのため、調理中に油煙が大量に発生する。

 この発言にネット利用者から2万件のコメントが投稿され、そのほとんどが批判的なもの。

 「中華料理の調理法は数千年も受け継がれてきた。今まで青空が広がっていたのに、なぜ今になって汚染源にされたのか」

 「協力とは市民に食事を取らないでほしいという意味かしら」

 「それなら奇数偶数制を導入すればいい。1日はご飯を作っていい日、2日は作っていけない日」

 インターネットを沸き立たせた同発言に北京市環境保護局の責任者は9日、「自動車、石炭と産業粉塵と比べ、調理中の油煙はPM2.5の主な発生源ではない」と事実上、同主任の発言を否定した。

 中国では近年、大気汚染が深刻化し、北京市では9月にPM2.5が基準値を超える日が例年より10日多い14日観測された。

 

(翻訳編集・高遠)

 

 

 

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