中国国土の15%がスモッグで覆われる 深刻な大気汚染が続く

【大紀元日本2月25日】中国北京は20日から深刻な大気汚染に見舞われた。同日に初めて4段階の警戒警報のうち、上から3番目の黄色警報が発令された。21日に状況がさらに悪化すると予想されたため、オレンジ色警報に引き上げられた。一時、健康に深刻な被害をもたらすPM2.5の濃度は1立方メートルあたり400マイクログラムと世界保健機関(WHO)の 基準値の11倍を上回った。

昨年10月から実施された大気汚染警報は、青、黄、オレンジ、赤の順に深刻度を増す。オレンジ色警報は向こう3日間「重度または深刻な汚染が続く」ことを示す。今回の大気汚染は27日まで続くと予報されている。

連日、北京を超える広範囲はスモッグがかかり、白くかすんでいる。大気汚染がもっとも深刻に影響されたのは、北京、河北、遼寧省など中東部に集中している。中央気象台の観測によると、スモッグに影響されている面積は約143万平方キロメートルに達し、国土の約15%を占めている。中に最も深刻な汚染影響を受けている中国北部は、約81万平方キロメートルを占める。

中国環境保護省によると、観測対象の161都市では、33都市が「重度な汚染」状態であり、なかには10都市が「厳重(危険)な汚染」と状況は深刻である。とくに北京、天津、河北省とその周辺の39都市のうち、16都市は重度以上の大気汚染が観測された。

中国メディアの報道によると、北京政府は100社以上の工場に生産停止か減産を指示し、排気ガス削減のため公用車の使用を控えるなどの対策をとっている。また、学校や幼稚園に対し、屋外活動を中止するよう呼びかけた。

(翻訳編集・王君宜)
関連記事
[上海 22日 ロイター] - 2021年に世界保健機関(WHO)の大気質基準を満たした国はゼロだった。6475都市を対象とした調査の結果が22日公表された。 WHOは昨年大気中の微小粒子状物質「PM2.5」の許容濃度を変更し、1立方メートル当たり5マイクログラムとするよう指針を強化した。 ただ大気汚染の実態を監視するスイス企業IQAirによると、調査対象の都市のうちこの基準を満たしていたのは全体
「白血病」という病気があります。 半世紀前であれば、この病名には、当時の医療で完治がかなう希望的な響きはなく、むしろ「不治の病」として、小説や映画における主人公の「残された人生の時間」が描かれる題材にもされていました
イタリアでの新しい研究では、毎日の汚染物質濃度と院外心停止(OHCA)の発生率との間に密接な関係があることが判明しました。一酸化炭素、二酸化硫黄、ベンゼンなど汚染物質への短期暴露がOHCAのリスクを高める可能性があることを示しています。
米国のハーバード大学とボストン大学の最新共同研究は21日、中国当局が提示した大気汚染データと中国の米国大使館が観測したデータとの間に「統計上の大きな差がある」と指摘した。
米国務省は9月25日、中国が犯している11の環境破壊を詳述した報告書を発表した。報告によれば、中国は世界最大の温室効果ガスおよび海洋ゴミの排出国、そして世界最大の違法・無報告・無規制漁業の乱獲者、さらには世界最大の野生動物および木製品の密輸・消費国であると指摘した。