大気汚染で毎年700万人が死亡 「想定よりはるかに深刻」=WHO

【大紀元日本3月26日】世界保健機関(WHO)は25日、2012年、大気汚染が世界で約700万人の死亡原因となったとする報告書を発表し、大気汚染は世界最大の環境健康リスクであると指摘した。米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。

報告書によると、屋内外の大気汚染が脳卒中や虚血性心疾患等の心血管疾患および癌との間に強い関連性をもっているという。WHOのネイラ公衆衛生・環境局長は、「大気汚染による健康被害は、特に心臓疾患や発作については以前の想定よりはるかに深刻」と警戒を呼びかけた。

WHOは昨年、中国の大気汚染は世界最悪であり、地球全体の脅威だと強く警告していた。先月25日にも、約1週間にわたり北京を覆っていたスモッグを懸念してWHO駐中国代表は、中国の大気汚染問題は「危機」とみなして対処すべきだと述べた。 同日、北京のPM2.5濃度が1立方メートルあたり500マイクログラム前後に上っていた。

中国政府は現在、大気汚染を改善するプロジェクトに大規模な投資を行い、汚染に対する罰則も強化しているが、地方政府の財政収入は汚染排出の多い工場に依存しているため、実質的な改善は依然目処が立たない。

(翻訳編集・王君宜)

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