香港政府と対話直前、学生代表らが思いを語る

【大紀元日本10月21日】香港民主化デモ24日目の今日21日午後6時(日本時間午後7時)から、香港政府と学生代表との対話が行われる。「決定権は中国政府にあるため、対話に実質的な進展は得られない」との見方が広がる中、対話に臨む学生代表や、民主派団体のリーダーなどが相次ぎ複雑な心情を吐露した。

対話は生中継で一般公開される予定で、学生団体の発表によれば、その主な訴求は以下の内容である。

▼民主派出馬を実質上不可能にする長官選挙の新制度案を決定した中国全人代に対し、香港政府は修正を求めるための補足説明を提出▼一般有権者が長官選挙の立候補者を指名▼同立候補者を決めてきた親中派中心の選挙委員会を解散。

米インターネット新聞「ハフィントン・ポスト」は一般的な見方として、「対話はただ、学生リーダーらにとって、香港市民に民主化デモの起因を説明するよい機会に過ぎず、具体的な結果は得られないはず」と評した。

こうした状況の中、対話に参加する学生代表らがフェイスブックでそれぞれの思いを語った。その一部を次にまとめた。

「大勢の人は対話に期待を抱いていないが、それでも、政府に民意を直視するよう迫る。香港人は尊厳を失ってはならない。次の世代、いや上の世代の希望を無にしてはならない。安易には妥協しない、信念と原則を固く守る」(香港大学生連合会・周永康氏)

「最初は『いつ逮捕されるのか』と毎日心配していたが、次第に現場の皆さんの純潔な心が織り出す美しい風景に感動しました。87発の催涙弾、20万人の参加者、23日間の占拠、やっと対話の機会を獲得した。しかしそれは序幕に過ぎない、これからのことには大勢の方々の参加が必要。民主が実現するその時まで一緒に頑張りましょう」(同・羅冠聡氏)

「政府は相変わらず占拠運動の負の影響を指摘するであろうが、実際、我々の要求は非常に低いのです。ただ、制度が変わること、もっと民主的な政府をもとめているだけ」(同・梁麗幗氏)

占拠運動の発起人の一人、陳健民氏は「対話に成果があれば、抗議者は自ら退散するはず」と述べた。

香港政治評論家・程翔氏は米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材に対し、「占拠運動が終焉するかは、政府が合理的な譲歩あるいは約束を交わすかで決定される」とコメントした。

(記者・黄雲、翻訳編集・叶子)
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