青空づくりに必死の中国政府、あの「必殺技」導入

【大紀元日本11月11日】中国北京で開催中のアジア太平洋経済協力会議(APEC)。各国首脳に「わが首都の青い空」をみせようと、渾身の術を振るう中国政府は、とうとうあの常套手段である「百戦百勝の必殺技」を導入した。

火葬場では遺体の着衣は焼却禁止、レストランや工場などは閉鎖、数百万台の自動車は走行不可。こうして会期中に様々な「大気汚染防止対策」を講じたが、「青い空と白い雲」はなかなか現れてくれない。「国際的な面子」を何より重んじる中国政府は最後の手を打った。

ワシントン・ポスト紙の10日付報道によると、青空がお預けになったこの日、駐北京米国大使館の「大気中のPM2.5が国際安全基準の6倍」という観測データがネット上から消された。青い空を作れなくても、情報操作に関しては中国政府の右に出るものはいない。こうなれば、「軽度の汚染」という北京当局の観測データは堂々と一人勝ちだ。

それだけでは済ませない。呆れる市民に対し、中国政府当局者はさら言い聞かせた。「米国大使館の観測データは正確ではない」

巷ではいま、裸の王様のように振る舞うわが政府を揶揄する造語、「APEC藍(青)」や、「APEC(Air PollutionEventually Controlled、空気汚染を結局コントロールできた)」などが流行っている。

(翻訳編集・叶子)
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