住宅価格、下落止まらず 中国経済は深刻な鈍化へ
【大紀元日本11月28日】中国政府が相次いで景気対策を打ち出したにもかかわらず、10月の住宅価格は依然として前年比2.6%下落、2011年以来最大の下落幅を記録した。深刻な不動産不況は中国の経済成長を脅かしている。
18日付ロイター通信は、住宅価格が下落し、金融不安が広がり、投資家は投資先を見つけられずにいると報じた。多くの経済学者は、不動産開発会社が在庫削減に追われており、市場の調整が今後も続く見込みだとの認識を示した。
米PNCフィナンシャル・サービシズ・グループのエコノミスト、ビル・アダムス(Bill Adams)氏は、「中国の不動産市場はまだ調整期の下落段階に置かれている」とし、「不動産市場の調整期は、今後5〜7年間続くだろう。つまり、今回の下落は、少なくとも2015年か2016年まで続くことになる」と述べた。
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
中共が誇示してきた「一帯一路」は行き詰まりを見せており、世界の少なくとも14か国で労働者への賃金未払いが発生していると指摘されている。
キヤノンは、中国・広東省中山市にあるプリンター工場を事実上閉鎖した。日中関係が急速に冷え込む中、同工場の生産停止は中国からの生産移転と戦略的撤退の象徴として受け止められている
中国経済の悪化が続く中、多くの若者が失業や低賃金に苦しみ、親の援助に頼って生活している
かつては国際資本の非常に人気のある投資先であった中国市場は、現在では高リスクの環境とみなされている。