トルコ 元のさやに戻ったか、中国の防御システムに前向きな姿勢

【大紀元日本2月23日】トルコのイスメット・ユルマズ(Ismet Yilmaz)国防相が19日、議会への答弁書で「計画中の長距離弾道ミサイル防衛システムは、現在運用中のNATO防空システムとは連接せず、トルコ独自の防衛システムを構築」と回答し、欧米で懸念視される中国製システムの導入に前向きな姿勢を見せている。英BBCなどが報じた。

同国防相はさらに、入札の審査と評価はすでに完了し、新たな応募企業はないと付け加えた。同国の国防総省関係者はその後、中国製が最終決定ではなく、契約はまだ調印しておらず、中国側と交渉を進めているところだと述べた。

トルコの長距離ミサイル防衛システムの調達について、「イラン、北朝鮮及びシリア拡散防止法」に違反したことで、米政府の制裁対象となった中国精密機械進出口総公司(CPMIEC)が2013年9月、競合他社の提示額を大幅に下回る総額34億ドル(約4040億円)で落札。CPMIEC社のほか、競争入札に参画していたのはアメリカのレイセオン社とロッキード・マーチン社、ロシアの兵器輸出公社とフランスとイタリアのユーロサム社。

トルコ当局は中国社が1位、欧州社が2位、米国が3位との入札結果を公表直後、米国とNATO諸国は中国製システムがNATOのシステムとの互換性に欠けていることから運用に影響が出る恐れや、セキュリティ情報が流出する恐れがあるとして反発した。そのため、トルコ当局による防空システムの選定作業が最終決定に至っておらず、数度にわたり延期された。

トルコ政府は中国企業との交渉も難航していたという。2014年9月8日付ロイター通信によると、エルドアン大統領はNATO首脳会議から帰国後記者団に対し、交渉で共同生産やノウハウといった問題をめぐり、中国との間に一部意見の相違が生じたとして、フランスと新たに交渉していることを明らかにした。

(翻訳編集・王君宜)
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