中国、9月に戦後70年軍事パレード 日中の狭間で欧州はジレンマ=英FT

【大紀元日本3月30日】中国は今年9月、戦後70年記念行事に合わせて大規模な軍事パレードを予定している。欧州諸国の首脳は、招待の受け入れは中国軍の称賛に取られかねないことや、日中の歴史的問題のジレンマに立たされることなどで、出欠の判断に悩んでいるという。英紙フィナンシャル•タイムズ(FT)が25日報じた。

表向きには、行事は「中国人民の抗日戦争の勝利」を記念することを目的としている。しかし実際は終戦70年を祝い犠牲者を追悼することより、国内外へ発信する中国軍事力の誇示との意味合いが強い。

第二次世界大戦が未だにくすぶる日中の歴史的葛藤となっており、両国の外交上、敏感な問題だ。中国の招待を受け入れると、日本を不快にさせるのではないかと各国首脳は懸念している。

中国側は招待国を明らかにしていない。中国外務省の華春瑩報道官は24日の定例記者会見で、日本を招待するかとの質問に対し、「日本は第二次大戦と中国人民の抗日戦争に関係があると思うのか、ないと思うのか?」と逆に記者を問い詰め、直接的な言及を避けた。日本の外務省は安倍首相の参加について「慎重な姿勢」を示している。

これまでのところ、確認できた参加予定国はロシアのみ。中国の習近平国家主席も今年5月、モスクワで開催される戦後70周年の記念式典に出席するという。

(翻訳編集・王君宜)
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