中国農村部の子ども半数、知能発達に遅れ=米スタンフォード大研究
中国貴州省安順市にある、人里離れた小さな農村。羅(ルオ)家の幼い四人きょうだいは、自分たちで食事を作り、洗濯し、飼牛の世話をする。両親は都市へ出稼ぎに出ており、祖父母は一日中、畑仕事に忙しい。家から離れた小学校に通ってはいるが、ほとんど大人の監護を受けることなく暮らしている。地方の貧困家庭に生まれ、親と離れて暮らす留守児童だ。
科学誌『サイエンス』によると、農村と教育について研究するカリフォルニア州スタンフォード大学教授スコット・ロゼル教授らの研究グループは30年来、中国で調査を進めている。多くの農村部の子どもは健康上に問題があり、約半数には知的発達遅滞の疑いがある。農村部出身の児童は、3割以上が中学校に進学せず、IQが90を下回る。彼らは、電子化が著しく進む中国現代社会において「認知障害」とみなされる恐れがあるという。
また、中国の人口の3分1は、幼少期に精神衛生や教育環境で、大人に保護されていない孤独、児童労働など、脳の成長と発達を阻害する要因に置かれているとした。
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中国紙「春城晩報」はこのほど、1000社以上のアパレルメーカーが集中する中国江蘇省常熟市では、南部雲南省出身の16歳未満の児童がアパレル加工工場で働いている実態を報じた。その児童らには休日もなく、1日の縫製作業ノルマを完成しない場合、深夜まで残業をするのが当たり前で、作業が遅いとの理由でオーナーらに暴力を振るわれることもあると過酷な労働環境に置かれているという。
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