米国、トランプ氏訪中で対中貿易に関する合意目指す=商務長官

[ニューヨーク 25日 ロイター] – 米国のロス商務長官は25日、トランプ大統領の11月上旬の訪中に関し、中国との貿易で「具体的な」合意を目指すことになるとの見通しを示した。ただ、市場アクセスといった主要な問題は成果を出すのに時間がかかると指摘した。

ロス氏はニューヨークのイベントで、トランプ氏の5月のサウジアラビア訪問中にゼネラル・エレクトリック(GE)とボーイングが同国でまとめた商談のように、「即座の結果」を求めており、これを「誠意の証し」と見なすと述べた。

ただ、市場アクセスや知的財産権、関税といった問題は複雑で、交渉に時間を要するとの認識も示した。

トランプ氏は11月3─14日の日程で中国を含むアジア歴訪を予定している。

ロス氏はまた、24日に閉幕した中国共産党大会と25日に発表された中国の新たな最高指導部について、習近平国家主席が「毛(沢東)氏のような」地位に格上げされたとの見解を示した。

北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉については、ロス氏は「非常に難しい問題に取り組もうとしている」と述べ、妥結は3月になる公算が大きいとの見方を示した。

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