新チャイナセブンが上海入り 専門家「習氏の権威強調と上海幇の排除」
中国の習近平国家主席は31日、党大会で選出した最高指導部新メンバーとともに、上海市にある中国共産党第1回党大会(1921年7月)が行われた記念館を訪れた。新「チャイナ・セブン」が勢ぞろいで北京を離れたのは、極めて異例なことだ。
中国政府系メディアによると、習近平、李克強、栗戦書、汪洋、王滬寧、趙楽際と韓正の各氏は専用機で上海入りした。31日午前は、上海市中心部の黄浦区興業路に位置する同記念館を訪問。午後は上海市に近い浙江省嘉興市に入り、同市南湖区にある中国共産党革命記念館を視察した。
中国政治問題専門家の華頗氏は、習氏は党内における自らの権威を強調すると同時に、江派「上海幇」の排除を念頭に、上海市トップに就任したばかりの側近への後押しを示す狙いがある、と分析した。
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