中国江蘇省で退役軍人による大規模な抗議、当局の鎮圧で負傷者多数

中国江蘇省鎮江市で、待遇改善を求め、19日以降国内各地から数千人の元軍人が集まり、大規模な抗議デモが行われている。23日早朝、地元当局は1万人以上規模の武装警察を投入し鎮圧した。一部の元軍人が、警官らの暴行を受けて負傷した模様。

鎮江市地元の元軍人約100人が19日から、政府ビルの前で待遇問題について陳情を行った。翌日早朝、正体不明の若者集団が元軍人らに対して集団暴力を振るった後、政府ビル内に逃げた。

国内ネット上で、鎮江市の元軍人らが殴打されているた様子が伝わると、21日、各地からの数千人の退役軍人が「応援」のため鎮江市に入った。元軍人らは、鎮江市政府前の広場で抗議活動を行った。

23日早朝3時10分ごろ、鎮江市当局は広場で寝泊まりしている元軍人らに対して武力鎮圧を行った。

中国国内インターネット上では、暴行を受けて頭から血を流す元軍人らの様子や、警棒などを持つ鎮江市の武装警官らの様子を捉えた写真や動画が、相次いで投稿された。

抗議デモに参加した河南省出身の退役軍人らが、SNS上に動画を投稿し、鎮圧時の様子について説明した。「武装警官らは、警棒やライオットシールド(軽量の防護盾)を使って、手当たり次第、われわれに殴りかかってきた。負傷した多くの戦友たちは、手当も受けられないまま、地元の学校に拘束された。そこでは、電話などの通信がすべて遮断されているため、連絡が取れない」と訴えた。

現場にいた他の元軍人によると、警官らの暴行を受けて15人が重傷。軽傷を負った人の数は不明。また広場にいた2000人以上の元軍人らは、鎮江市内4カ所の学校に連行され、拘禁されている。

元軍人らはSNS上で、当局の鎮圧に対抗するよう、全国の戦友に応援を呼び掛けている。

一方、地元当局は、事態の拡大を阻止するため、鎮江市までの鉄道や高速道路を一部封鎖した。また、退役軍人の間では、軍を統括・指揮する人民軍総参謀部が、鎮江市外に2つの師団を待機させているとの情報もある。

中国では6月初め、河南省漯河市政府が待遇改善を訴える元軍人と家族を拘束する事件が発生し、各地から1000人以上の退役軍人が同市に集結し、大規模な抗議活動を行ったばかり。

鎮江市政府と中国当局は、退役軍人らによる大規模な抗議デモと武力鎮圧について発表や報道をしていない。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
旧正月は、家族の再会を祝って団欒し、新たな一年への希望を抱く時です。お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、叔父叔母、離れて暮らす親戚に電話をかけて、「新年快楽!」「過年好!」と旧正月を祝います。
今年の旧正月は2月10日から。神々や先祖を敬い、伝統に基づき、家をきれいにして新しい服を着て、新年を祝います。日本では江戸時代まで太陰太陽暦を採用していましたが、明治政府がこれを廃止し、西暦のカレンダーになっています。今日、「明けましておめでとうございます」と言われても、ピンとこない人は多いかもしれませんが、沖縄や奄美大島の一部はいまも旧暦に基づいた祝い事が行われています。
英国の元外交官は、中海外赴任を終えて帰国した際、中国の役人から別れの贈り物としてもらったティーポットを落として壊してしまって、その中に盗聴装置が仕掛けられていることを発見した。
中共ウイルス(新型コロナ)の感染者が急増する中国では、地方政府は感染を封じ込めようと「閉鎖式管理」を相次いで実 […]
米AP通信によると、中国政府はこのほど、ロシアと友好関係にあるセルビアに防空システムをひそかに提供した。ロシア […]