トルコ大統領、通貨危機を否定 「リラ急落は経済と無関係」

[イスタンブール 11日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は11日、通貨リラの急落は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)とは無関係の「変動」だとし、同国が通貨危機に陥っているとの見方を否定した。

リラは10日、米国との関係悪化やエルドアン大統領の金融政策への影響力などが懸念材料となり18%急落し、過去最安値を付けた。

エルドアン大統領はこれについて、トルコに対する経済戦争の「ミサイル」だと述べた。

大統領は与党・公正発展党(AKP)の会合で、2016年7月のクーデター未遂を企てた者が経済を通じてトルコを標的にしているとし、反撃すると言明した。特定の国を名指しすることは控えた。

また「われわれと地上で競うことのできない者が、わが国の現実や実体経済、生産と全く関係のない通貨に関する策略を展開している」と主張。

その上で「トルコは崩壊も破綻もしておらず、危機には陥っていない」と強調し、「通貨の策略」から抜け出す方法は、生産を拡大し「金利を最小に抑える」ことだとの考えを示した。

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