イラン最高指導者「米との対話禁止」、ロウハニ政権の政策批判も

[アンカラ 13日 ロイター] – イランの最高指導者ハメネイ師は13日、トランプ米大統領が両国間の関係改善に向けて無条件でイラン指導部と会談する姿勢を示したことに対し「米国との対話を禁じる」と述べ、交渉を拒否した。また、米国が新たな制裁を発動する中でイラン政府が経済政策を誤ったと批判した。

2015年の核合意で、イランの核計画を制限する見返りに米欧は経済制裁を解除した。しかしトランプ氏は今年5月に核合意離脱を決め、先週には制裁を再び発動。さらに、イランで事業を続ける企業にも制裁を加える考えを示している。

米国は、制裁を回避する唯一の方法は、より厳格な核合意の交渉に入ることだと主張している。イラン当局は既に米国の申し出を拒否しているが、ハメネイ師が公の場でこうした発言をするのは初めて。

イランでは通貨リアルの急落で抗議デモが起きている。ハメネイ師は、「制裁よりも、経済政策の誤りが一般市民に負担を課すこととなっている。裏切り行為とは言わないが、政策運営の大きな誤りだろう」と述べ、ロウハニ政権を批判した。ロウハニ大統領は、イランの政治的・経済的孤立状況を脱することを目的に15年の核合意を主導した。

リアルは4月以降、米国の制裁再開が見込まれる中で約50%下落している。イランの一般市民が貯蓄を守ろうとする中で、ドルの需要が急増したことが主な要因だ。

一方、米国はイランに対しミサイル計画縮小を要求しているが、国営テレビによると、新たな短距離弾道ミサイルがこの日公表された。

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