比大統領、マルコスJr氏が副大統領になれば辞任の可能性=報道官

[マニラ 16日 ロイター] – フィリピンのロケ大統領報道官は16日、ドゥテルテ大統領は2016年の副大統領選出の選挙結果が覆されてフェルディナンド・マルコス・ジュニア氏が当選となった場合は辞任する可能性がある、との考えを示した。定例記者会見で述べた。

マルコス氏は独裁者だったマルコス元大統領の息子で、16年の選挙では僅差でロブレド副大統領に敗北。結果は不正として提訴し、最高裁が票の再集計を指示した。作業は4月に開始されたが、過程が複雑で数年かかる可能性があるという。

ドゥテルテ大統領の任期は2022年6月までだが、最近は麻薬撲滅や政府内の汚職対策が進展しないことへの苛立ちを表すなどし、任期満了前の退任にしばしば言及している。ただ憲法に基づけば、いま辞任するとロブレド氏が後任になるため、現在の辞任には消極的な姿勢を見せている。ドゥテルテ大統領はロブレド氏について、職務遂行能力に疑問を呈している。

ロケ報道官は、大統領は能力のあるリーダーが後継者になれば、退任したいと望んでいるとし、マルコス・ジュニア氏は好ましいと考える人材の1人だと指摘。「(同氏が)勝利して副大統領になれば、大統領は発言を実行に移すだろう」と述べた。

一方、マルコス・ジュニア氏は声明を発表し、大統領の誠意に感謝するとしながらも、任期満了まで務めるべきとの考えを示した。

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