ボルトン米大統領補佐官、ロシアに米中間選挙に介入しないよう警告

[ジュネーブ/モスクワ 23日 ロイター] – 米国のボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日、ジュネーブでロシアのパトルシェフ安全保障会議書記と会談し、ロシアが11月の米中間選挙に介入しないよう警告した。

ボルトン氏は会談後の記者会見で、「米国は2018年の(選挙への)介入は容認せず、介入阻止に向け必要な措置をとる用意を整えていることを明確に伝えた」と述べた。

ただ、米マイクロソフト<MSFT.O>が明らかにしたロシア政府とつながりを持つとされるハッカー集団によるハッキング行為については、マイクロソフトは政府機関でないとして、今回の会談では取り上げなかったことを明らかにした。

米国はロシアが16年の米大統領選挙に介入したとして同国に対し制裁措置を導入したが、ロシアは疑惑を否定。ボルトン氏は、パトルシェフ氏との会談を受け共同声明を発表する可能性もあったとしながらも、今回の会談では選挙介入について提起することが重要だと考えたとし、共同声明の発表には至らなかったと述べた。

両氏は5時間に及ぶ会談でイラン問題についても協議した。ボルトン氏は、2015年のイラン核合意からの離脱を受け、トランプ政権は制裁措置の効果を高めることで「イランの現体制に最大限の圧力を掛ける」ことを目的に据えていると説明。イランがシリア内戦で果たしている役割に言及し、「われわれはすべてのイラン軍の撤退を目的としている」とし、何段階かを経てこれを実現させる複数の方策について協議したことを明らかにした。

両氏はこのほか、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)についても協議。ただボルトン氏は「新START、および中距離核戦力(INF)廃棄条約にどう対応するべきか検討するには非常に初期の段階にある」とし、2021年に期限が切れる新STARTの将来を巡る行程表では合意しなかったことを明らかにした。

ロシア通信(RIA)によると、パトルシェフ氏はボルトン氏との会談で、米ロ両国がそれぞれの外務省と防衛省との間で通信を再開することで合意した。このほか、追加協議を行うためにボルトン氏を含む米政府当局者をモスクワに招待したとも報じた。ただ具体的な日程については合意してないとしている。

RIAは、パトルシェフ氏は今回の会談でロシアに対する非難は提起されなかったとも述べたとしている。

また、ロシアのタス通信によると、パトルシェフ氏は今回の会談を受けた共同声明について、米国が選挙介入に関する文言を盛り込むことを提案したのに対し、ロシアはこうした疑惑は否定していることから、共同声明の採択には至らなかったと説明した。

タス通信はこのほか、パトルシェフ氏が米国が今回の会談で提起した提案や要請をロシア政府は検証するとし、同時にロシア側の提案に米政府が迅速に対応することを望んでいると述べたとも報じた。

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