米、イランとの貿易・金融取引維持に向けたEU計画を批判

[国連 25日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は25日、欧州連合(EU)がイラン産原油を対象とする米国の制裁を回避してイランとの貿易や金融取引を継続するために特別目的事業体(SPV)の設置を計画していることについて、「非生産的」だと批判した。

「イラン核合意に残留する当事国が米制裁回避のために特別な決済システムを設置すると昨晩発表したことに当惑し、非常に失望した。地域や世界の平和と安全保障にとってまれに見る非生産的な措置だ」と表明。「イラン政権に資金源の維持を許すことで、世界一のテロ支援国家としての同国の地位を強固なものにしている」と主張した。

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)もこの日、EUが実際にSPVを設置できるかどうかについて懐疑的な見方を示すとともに、国際的な資金決済ネットワークである国際銀行間通信協会(SWIFT)はイランとの取引について再考する必要があると訴えた。

ボルトン氏はまた、米国は「積極的かつ断固とした」姿勢でイランに対する経済制裁を実施すると強調。EUやその他の第三者が米制裁を骨抜きにすることは認めないとした。

イラン核合意の存続を目指す英仏独の欧州3カ国と中国、ロシア、イランは24日、原油を含むイランとの貿易維持に向け、SPV設置などを通じて決済の仕組みを構築すると発表した。

ボルトン氏は「EUの言葉遣いは強気だが、実行力は弱い」と述べ、SPVの実現可能性に疑問を呈した。SPV設置に関する動向を見守るとした上で、「欧州やその他の誰にも米制裁を回避することを認めるつもりはない」と語った。

同氏は、11月5日に米制裁が復活することから、イラン産原油の購入者が11月4日までに輸入を完全に停止することに期待を示した。

また、「銀行やSWIFTのような金融支援サービスはイランとの取引を注意深く精査し、リスクを犯す価値があるのか自問する必要がある」と指摘。SWIFTはイランとの取引を見直している多くの企業の例に倣うべきだとした。

ベルギーに本拠を置くSWIFTは2012年にイランを決済支援サービスから排除したが、15年の核合意を受けてサービス提供を再開している。

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