イスラエル首相、「イランに秘密の核施設」 国連演説で主張

[国連 27日 ロイター] – イスラエルのネタニヤフ首相は27日、国連総会で行った演説で、イランの首都テヘランに秘密の核施設があると主張し、2015年のイラン核合意の存続を目指している欧州主要国を強く非難した。

ネタニヤフ首相は赤い矢印が記されたテヘランの航空写真を提示し、核関連物質が保存された秘密の倉庫だと主張。イランが2015年核合意に反して現在も核兵器の保有を目指している証拠だと訴えた。

また、米国がイラン核合意から離脱し制裁を再開した後も英仏独の欧州3カ国と中国、ロシアが合意の存続を目指していることについて、「米国が新たな制裁でイランに立ち向かっているのに対し、欧州などは制裁回避を手助けすることでイランをなだめようとしている」と強い調子で批判した。

イランのザリフ外相はツイッターで、中東地域で唯一、秘密の核開発を行っている国はイスラエルだと主張し、同国の核プログラムに対する監視を強めるべきだと述べた。

米当局者は匿名を条件に、ネタニヤフ氏が指摘した施設は米国も把握していると明らかにし、イランの核プログラムに関する「記録や文書」を保管するために使われている「倉庫」だと説明した。

別の情報機関当局者も、米国がこの施設をしばらく前から把握していたことや、施設に保管されているのが遠心分離機などではなく書類であることなどを踏まえると、ネタニヤフ首相の主張は「やや誤解を招くものだ」と述べた。

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