中国の干ばつ関連損失、地球温暖化で年数百億ドルに拡大も

[クアラルンプール 3日 ロイター] – 中国の干ばつ関連損失に関する国際研究チームの分析結果によると、地球温暖化が2015年のパリ協定で合意された水準を上回って進んだ場合、干ばつがもたらす中国の経済損失は年間数百億ドルに膨らむ可能性がある。

パリ協定で各国政府は、産業革命以前と比べた気温上昇について摂氏2度を「大幅に下回る」水準にとどめる目標を設定。1.5度以下に抑える努力をすることで合意した。

世界の平均気温は産業革命前と比べすでに約1度上昇している。

研究チームは、中国の31の省・都市の過去30年間における干ばつ関連損失について分析。パリ協定の目標を上回って地球温暖化が進んだ場合の社会・経済的影響を調査した。

同調査によると、中国の1984─2017年の干ばつ関連経済損失は年間平均70億ドルだったが、世界の気温が1.5度上昇した場合、年470億ドルに膨れ上がる可能性があるという。気温が2度上昇した場合は年約840億ドルに上るとみられる。

この研究は米国科学アカデミーの刊行物に掲載された。

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