北朝鮮、核・ミサイル実験場に査察官受け入れの用意=米国務長官

[ソウル 8日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は8日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は同国の核・ミサイル実験場に国際査察官を受け入れる用意があると明らかにした。

査察官の受け入れをめぐる問題はこれまで、非核化協議進展の障害の1つとなっていた。

ポンペオ長官はソウルから北京に出発する前に記者団に対し「(査察の実施には)多くの計画が必要だ」と述べ、米朝が詳細で合意すれば直ちに査察官がミサイルエンジン実験施設と豊渓里の核実験場を訪問すると説明した。

2度目の米朝首脳会談の詳細について両国が合意に「かなり近い」ことも明らかにした。その上で「最も重要なのは、次回の首脳会談で実質的な進展が可能だと両首脳が信じていることだ」と述べた。

ポンペオ氏に同行した米国のビーガン北朝鮮担当特別代表は、北朝鮮外務省の崔善姫・北米局長と「できるだけ早期に」会談することを7日に提案したとし、具体的な日程と場所について協議していると明らかにした。

金委員長は9月の南北首脳会談で、米国が相応の措置を取れば寧辺の核施設を廃棄する用意があると表明した。韓国の文在寅大統領は、米国による相応の措置には朝鮮戦争の終戦宣言が含まれるとしている。

ポンペオ長官は寧辺施設の閉鎖に進展があるかについてコメントを控えた。

南北首脳会談で北朝鮮は、東倉里のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を「関係国の」専門家の立ち会いの下で「永久に廃棄」することも表明した。

米国務省のナウアート報道官は7日、金委員長が豊渓里の核実験場が不可逆的に廃棄されたことを確認するための査察官を招待したと明らかにした。

北朝鮮は5月に豊渓里の核実験場を破壊した際、国際査察官を招くとしていた約束を守らず、批判が出ていた。

韓国の文大統領は8日、金委員長が近くロシアを訪問する見通しだと述べた。中国の習近平国家主席が北朝鮮を訪問する見込みとも述べたが、詳細は明らかにしなかった。

*写真を追加します。

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