米中外相が会談、貿易や外交問題で非難の応酬

[北京 8日 ロイター] – 中国を訪問したポンペオ米国務長官と王毅国務委員兼外相は8日、北京で会談した。会談の冒頭で行われた共同会見では、米中の外相が両国の協力の重要性を強調する一方で、貿易戦争や台湾などの問題について公の場で非難し合うという異例の展開となった。

王氏は、「米国は最近、中国との貿易摩擦を激化させており、台湾問題で、中国の権益を損なう行動を取り、中国の内外政策について根拠のない批判を繰り広げている」と強調。「これはわれわれの相互信頼に対する直接的な攻撃で、米中関係に影を落としている」と指摘。その上で「米国にこうした誤った言動を直ちに止めるよう要求する」と抗議した。

中国外務省の声明によると、王氏は、台湾への武器売却をやめ、公式訪問や軍事的連携も断ち切るべきだと主張した。

ポンペオ氏は、王氏が説明した問題について、米中間に「根本的な意見の不一致がある」と述べ、「中国が取った行動を非常に懸念しており、それぞれの問題をきょう協議する機会を持てることを楽しみにしている。米中関係は非常に重要な関係だ」とコメントした。

ペンス米副大統領は4日、11月の米中間選挙を控え、中国があらゆる手段を講じ、米国に内政干渉していると非難した。

ポンペオ氏は中国の外交担当トップ、楊潔チ共産党政治局員とも会談した。一方、習近平国家主席とポンペオ氏の会談は見送られた。

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