トルコ大統領、サウジ記者殺害は計画的と指摘

[アンカラ 23日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は23日、議会で与党・公正発展党(AKP)議員らに対し演説し、同国のサウジ総領事館で著名記者ジャマル・カショギ氏が殺害された問題について、殺害が計画的なもので、カショギ氏が残忍な手法で殺害されたことを示す強固な証拠があると述べた。

エルドアン大統領は、サウジのサルマン国王に対し、駐イスタンブールのサウジ総領事が不適任者であると伝えたことを明らかにした。

カショギ氏殺害に関連してサウジで18人が逮捕されたことは、トルコ情報当局の見方と一致すると説明した。

エルドアン大統領は、サウジの情報局員らがカショギ氏殺害に関与したとのサウジの説明が納得できないとし、容疑者はイスタンブールで裁くべきと主張した。

一方で、サルマン国王の誠実さに疑念を持っていないと述べた。

また、カショギ氏の遺体の所在がいまだ分からないと述べ、サウジに対しカショギ氏の遺体を持ち去ったとされる「地元の協力者」を情報を明らかにするよう求めた。

一部の米議員は、サウジのムハンマド皇太子がカショギ氏の殺害を指示したとの見方を示しているが、エルドアン大統領は、演説では同皇太子には触れなかった。ただ、全容を解明できるまで調査を続ける方針を示した。

関係筋によると、当局は殺害時の様子を録音したとされる音声記録を入手したが、エルドアン大統領は、この音声記録についても触れなかった。

エルドアン大統領によると、殺害前日に偵察とみられる目的で情報局員3人がイスタンブールに到着。その翌日に15人が総領事館に入った。

大統領は「なぜこの15人は殺害の日にイスタンブールで会ったのか。われわれはその答えを探している。この15人は誰から命令を受けたのか」と述べた。

*内容を追加しました。

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