欧州が米国のミサイル配備受け入れなら攻撃対象に、ロ大統領が警告

[モスクワ 24日 ロイター] – ロシアのプーチン大統領は24日、米国が中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄方針を表明したことを受け、今後米国のミサイル配備を受け入れることに合意した欧州の国はロシアのミサイル攻撃の対象になると警告した。

プーチン氏は、イタリアのコンテ首相との会談後の共同記者会見で、米国のINF廃棄条約の破棄についてトランプ政権と協議したいと表明した。

米ロ首脳は11月11日にパリで会談する予定。

トランプ氏が実際に条約を破棄した場合、ロシアはどのように対応するかとの質問に対して、対抗措置を取ることが可能だと述べ、即座に非常に効果的な措置を講じるとけん制した。

米国が今後欧州に中距離ミサイルを配備すれば同様の対応をするとし、米国のミサイル配備を受け入れることに合意した欧州の国は、ロシアによる反撃のリスクにさらされることになると主張した。

その上で、なぜ欧州をそのような危険な状態に置くことが必要なのか理解できないと述べ、可能であればロシアはそうした状況を回避したいと説明した。

世界が軍拡競争に突入する寸前まできている恐れがあるとし、戦略核弾頭の数などを制限した新戦略兵器削減条約(新START)について、2021年に有効期限を迎えるが、延長されるかどうか不透明だと指摘した。

「こうした条約全てが無効になれば、軍事力の拡大を制限できなくなり、非常に危険な状況になる。軍拡競争だけが残る」と懸念を示した。

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