米、カショギ氏殺害巡り17人に制裁 サウジ検察は5人に死刑求刑

[ワシントン/リヤド 15日 ロイター] – 米政府は15日、サウジアラビア人の著名記者ジャマル・カショギ氏の殺害に関与したとして、サウジの政府当局者ら17人に経済制裁を科した。

制裁対象となるのは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の元側近のサウド・カハタニ氏、カハタニ氏の側近であるマヘル・ムタレブ氏、イスタンブールのサウジ総領事館の総領事ら。制裁対象者は米金融システムへのアクセスが限定され、資産が凍結される。

米政府がサウジ国民に制裁を科すのはまれ。制裁はサウジ政府そのものは対象としていない。

ムニューシン米財務長官は声明で「米国に居住し、働いていた記者を標的にし、残酷に殺害したこれらの個人は、自身の行為の責任を取らなければならない」とした。

一方、サウジ検察の高官は15日、カショギ氏殺害を巡り犯行を指示したなどとして5人に死刑を求刑したと発表し、また起訴された他の被告らについても適切な刑を求めると述べた。容疑者21人のうち11人を起訴したことを明らかにしたが、被告らの氏名は公表しなかった。

同高官は、ムハンマド皇太子はカショギ氏の殺害について一切知らなかったと述べた。またカショギ氏が実行犯らと争いになった後に注射され、死亡したと説明した。

カショギ氏は10月2日、イスタンブールのサウジ総領事館で殺害された。同氏は米国に居住し、ワシントン・ポスト紙のコラムニストだった。

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