サウジ皇太子が記者殺害命令、CIA断定と報道 米大統領「早計」

[ワシントン/マリブ 17日 ロイター] – トランプ米大統領は17日、サウジアラビア人の著名記者ジャマル・カショギ氏の殺害を巡り、米中央情報局(CIA)がサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の命令だったと断定したとの報道について「非常に早計だ」と指摘し、20日に完成した報告を受けることになっていると明らかにした。

トランプ氏は、カショギ氏殺害は「決して起こるべきではなかった」と述べた上で、20日の報告はカショギ氏殺害の犯人や同氏殺害による全般的な影響に関する米政府の見解が明らかになると語った。

誰が報告をまとめるのかは不明。

トランプ氏はまた、CIAがムハンマド皇太子にカショギ氏殺害の責任があるとの結論を下すことも「あり得る」と述べた。

ナウアート国務省報道官はこれより先に発表した声明で、カショギ氏殺害について「米政府が最終的な結論を下したとする最近の報道は不正確だ」と指摘。「米国とサウジの重要な戦略的関係を維持しつつ」、引き続き真相を究明し、殺害の責任を負うべき人物の特定に向け、他国と協力していく方針を示した。

ホワイトハウスのサンダース報道官によると、トランプ氏は米カリフォルニア州に向かう機中で、CIAのハスペル長官やポンペオ国務長官と電話し、CIAの捜査に関して協議した。

関係筋が16日にロイターに語ったところによると、CIAは皇太子がカショギ氏の殺害を命じたと断定。捜査結果は主にサウジの政権運営における皇太子の中心的な役割に関連した状況証拠に基づいているという。

CIAの捜査結果は、皇太子の関与を否定するサウジ政府の説明と矛盾する。

在ワシントンのサウジ大使館はCIAの捜査結果を否定した。

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