台湾地方選、与党民進党が大敗 蔡総統は党首辞任表明

[台北 25日 ロイター] – 24日に投開票された台湾の統一地方選は、与党・民主進歩党(民進党)が首長ポストを大幅に減らして大敗した。蔡英文総統は敗北の責任をとって民進党主席(党首)を辞任すると表明した。

2020年の次期総統選まで1年余りとなる中、独立志向を持つ民進党を抑えて対中融和路線を取る野党・国民党が躍進した格好だ。

民進党は2つの主要都市などで国民党に敗れ、首長ポストを6に減らした。国民党は15に増やした。

2016年の蔡氏就任以降、中台間では緊張関係が続いており、中国は台湾周辺で軍事演習を実施したり、台湾と外交関係を結ぶ国への圧力を強めたりしている。

民進党が牙城としてきた高雄の市長選で勝利した国民党の韓国瑜氏は24日夜、地元メディアに対し、中台関係に関する作業部会を設置し、壁を取り除くと言明。「われわれの心に壁はない」と述べた。

選挙結果について、中国は25日、台湾の民衆が中国との平和的な関係を求めていることを裏付けるものだと表明した。

中国国営メディアによると、国務院台湾事務弁公室は「(選挙)結果は中台関係の平和的発展の恩恵を引き続き共有することや、台湾の経済や民衆の幸福を高めることを望む強い民意を反映している」とする声明を発表した。

地方選に合わせて実施された一連の住民投票では、2020年の東京五輪に「中華台北」(チャイニーズ・タイペイ)ではなく「台湾」の名で参加することが問われたが、否決された。

国務院台湾事務弁公室はこれについて「台湾選手の利害を危うくするのを民衆が望んでいない」ことを示していると指摘し、「『台湾独立』の試みは失敗する運命にある」と表明した。

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