一部政治家のため、英国は「破滅的」EU離脱に直面=製造業団体

[ロンドン 19日 ロイター] – 英製造業団体の「メークUK」(旧・製造業事業者連盟、EEF)は19日、身勝手な一部政治家や議事混乱のせいで、英国は欧州連合(EU)からの合意なき離脱という「破滅的見通し」に直面していると批判した。年次会議を控えた準備原稿で明らかとなった。

同国では、ホンダ<7267.T>が南部スウィンドンの自動車工場の閉鎖を計画しており、3500人の雇用が失われる可能性がある。日産自動車<7201.T>は「ビジネス上の理由」から、スポーツ多目的車(SUV)「エクストレイル」の次期モデルを同国で生産する計画を中止した。

この中で、メークUKの責任者ジュディス・ハキット氏は「われわれに対し、人々を不安に陥れていると非難している離脱強硬派にはっきり言いたい。これは極めて現実的で、極めて深刻な問題だ」とした。

さらに「政治家の中には、国益や国民生活よりも自分の身勝手な政治的イデオロギーを優先させる者がおり、合意のないまま来月EUを離脱するという破滅的見通しにわれわれを直面させている」と非難した。

英国の製造業には、EU離脱を巡る不安や世界経済の減速が影を落としている。メークUKによると、調査対象となった429社のうち約49%が、合意なき離脱により英国は事業拠点としての魅力を失うと回答。離脱後も魅力は維持されると回答したのは28%だった。

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