米、「国境の壁」試作品を撤去 フェンス増設のため

[27日 ロイター] – トランプ米大統領が建設を求めているメキシコ国境沿いの「壁」の試作品が27日、従来型フェンス増設の場所を確保するために取り壊された。

試作品はカリフォルニア州サンディエゴの近くに建てられており、高さ9メートルの壁が8面ある。大統領の壁建設による警備強化への決意の象徴として肯定的に捉える見方と、税金の無駄使いでメキシコや移民に対する侮辱との批判的な声とがあった。

米税関・国境警備局のラルフ・デシオ広報官は声明で「試作品の検証が終了し、目的は既に果たされたため、撤去する」と表明した。

サンディエゴ地区の国境警備隊監督官によると、壁の試作品は1面当たりの建設費が30万─50万ドルに上った。試作品によってむしろ、従来型の鋼製支柱から成るフェンスの有効性が示されたという。

同監督官によると、22.5キロメートルの区間に既に設置されているフェンスに追加して、今後は高さ9メートルのフェンスが建てられ二重のフェンスにする予定。

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