米朝間の外交「非常に活発」、ミサイル施設注視=米北朝鮮担当大使

[ワシントン 11日 ロイター] – 米国のビーガン北朝鮮担当特別大使は11日、前月の米朝首脳会談は物別れに終わったものの、米朝間の「外交はまだ非常に活発」だと述べた。北朝鮮が新たなミサイル発射を計画しているかどうかは分からないとし、ミサイル施設の活動を注意深く監視する姿勢を示した。

ワシントンで開かれた核政策に関する会合でビーガン氏は、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は会談決裂後も良好な関係を維持したが、両国間の隔たりはなお大きく、北朝鮮は核放棄への断固たる決意を示す必要があると語った。

また、北朝鮮が非核化の手続きを終えるまでは米主導の対北朝鮮制裁は解除されないと言明。北朝鮮が求める段階的な手法については、部分的な非核化措置の見返りに制裁を緩和すれば北朝鮮の核開発を支援することになるとして、これを受け入れない姿勢を明確にした。

米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)はこの日、8日に取得した衛星写真に基づき、北朝鮮北西部東倉里にある「西海(ソヘ)衛星発射場」で発射準備の可能性もある活動があったとの報告書を出した。

ビーガン氏は北朝鮮で見受けられる活動の意味するところは米政府として把握していないと説明。トランプ政権は「非常に深刻」に受けとめているが、結論を急ぐべきではないとの立場を示した。

米政府の情報分析に詳しい米政府筋によると、米当局は、北朝鮮が対米協議の継続を明らかに求めていることを踏まえ、発射が差し迫っているという結論には至っていない。ただ、同筋は、北朝鮮はいつでも発射を再開する能力を維持していると誇示したいようだと述べた。

米国務省はこれまで、米朝首脳会談以降に両国間で直接対話があったかどうかについて明らかにしていない。

ワシントンでの会合でトンプソン国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は3回目の米朝首脳会談の可能性について問われ、ポンペオ米国務長官とトランプ大統領は「対話に引き続きオープンであることを非常に明確にしている。特定の日が設定されたわけではないが、われわれはそれに向けて取り組んでいる」と述べた。

また、北朝鮮が核放棄を果たすまで、全ての諸国が北朝鮮に対する国連制裁の履行を続けることが「極めて重要」と強調した。

ホワイトハウスのサンダース報道官は、トランプ大統領が金委員長と合意をまとめられなかったため、中国はトランプ氏との首脳会談開催に慎重姿勢を示しているとする報道を一蹴。「対中交渉の今後の展開と同様、北朝鮮についてもどうなるかは今後分かってくるだろう。交渉は継続している」と述べた。

*内容を追加し、まとめました。

関連記事
4月29日、最高裁は億万長者の起業家、イーロン・マスク氏の米証券取引委員会(SEC)との合意に対する異議申し立てを却下した。この合意は、法的監視機関がマスク氏のソーシャルメディアへの投稿を審査することを需めるものだ。
カナダの中国系教授が、中共が推進する先端技術と知的財産の窃取を目的とする「千人計画」に関わっており、これがカナダの国家安全にとって脅威になっている。
とんでもないおふざけと残酷なディストピアを力づくで押し付けようとする単一の方針が、これほど急速に地球全体を支配したことはない。2020年、コロナウイルスを封じ込めようとする無益な試みによって、これは起こった。
5月27日、世界保健機関(WHO)は年次世界保健総会(WHA)を開催する。アントニー・ブリンケン米国務長官は5月1日(水)、台湾にオブザーバーとして会議に参加するよう強く求めた。
4月23日、チェコ下院議会で法輪功迫害に関する公聴会が開かれた。プラツニク保健副外相は「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。