通商合意「おそらく実現」、国内自動車生産なら関税回避=米大統領

[ワシントン 22日 ロイター] – トランプ米大統領は、22日放送のテレビインタビューで、中国との通商協議は前進しており、最終合意が「おそらく実現する」との見通しを示した。中国製品に対する関税を「かなりの期間」維持する可能性を示したことについては、協議が不調という意味ではないと説明した。

トランプ大統領は、フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで、トランプ氏は「われわれのディールは非常にうまくいっている。どうなるか、そのうち分かる」とし「ディールはおそらく実現する。かれらはそれをとても必要としていると思う」と述べた。

トランプ氏は今週、米中通商協議での合意事項を中国が確実に履行するよう、中国製品に対する関税を「かなりの期間」維持する可能性があると明らかにした。

これに関し、中国との協議が不調なのかとの質問に「まったくそんなことはない」と述べた。

「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を掲げるトランプ政権は中国のほか、欧州連合(EU)とも通商問題を巡り協議中。トランプ氏は「率直に言って、EUの米国の扱いは中国と同程度にひどい」と苦言を呈した。

EUからの自動車輸入関税率については、EUとの協議中はEUのライトトラックなどに対する関税率を25%に維持する見通しを表明。「25%の関税を維持する」とし、「最終的には欧州の自動車メーカーは米国内に工場を建設する。そうすれば関税はなくなる」と語った。

関税率をゼロ%にすることに同意するかとの質問に対しては、「特定の製品については関税率をゼロ%とする可能性があるが、自動車についてはしない」と述べた。

米国は昨年7月、経済関係の改善に努める間は、EUに対する自動車関税の引き上げは行わないことで合意。ただその後、商務省は国家安全保障の観点から自動車に大幅な関税をかけることに法的根拠はあるとする報告書をホワイトハウスに提出している。

トランプ大統領は、自動車と自動車部品は安全保障上のリスクとなるかとの質問に対し、「ならない」と回答。「国家安全保障に対するリスクとなるのはバランスシートだ」とし、「われわれはこれを是正しようとしている」と述べた。

トランプ氏の発言を受け、独自動車大手ダイムラー<DAIGn.DE>の株価が一時上昇するなどの動きが出た。

このほかトランプ氏は北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな北米貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」が議会で批准されなかった場合、「NAFTA以前」の状態に戻す可能性もあると示唆。ただ具体的には何を示しているのか明らかにしなかった。

*内容と写真を追加して再送します。

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