米政権、難民申請者のメキシコ移送差し止め命令に上訴の方針

[ワシントン 9日 ロイター] – 中南米から米国に入国した難民申請者の一部をメキシコに移送して待機させるトランプ政権の政策を米連邦地裁が一時差し止めたことを受け、ホワイトハウスは9日、上訴する意向を明らかにした。

同政策についてサンフランシスコ連邦地裁のリチャード・シーボーグ判事は8日、米国の法律の下で認められておらず、生命の危険や自由に対する脅威から難民申請者を守る安全策に欠けているとの判断を示した。

差し止め命令を受けてホワイトハウスは「連邦地裁がしたことは、大統領が議会に付与された手段を講じて国境危機に対処する能力を著しく損ない、われわれの外交運営を阻害する」との見解を示した。

その上で「上訴する方針であり、メキシコ国境の危機解決に向けた行政機関としての合法的な取り組みを擁護するためあらゆる措置を講じる」と表明した。

連邦地裁の差し止め命令は12日から全米で適用される。政府が上訴手続きを進める間の差し止め保留を申し立てるかどうかは現時点で明らかになっていない。

ホワイトハウスの報道官はコメント要請に返答していない。

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