インドネシア、首都移転へ 過密状態のジャワ島以外に

[ジャカルタ 29日 ロイター] – インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、首都を移転することを決定した。現在首都があるジャワ島のジャカルタが過密状態にあることが理由。バンバン・ブロジョネゴロ国家開発企画庁長官が29日、明らかにした。ただ新たな首都の場所はまだ決まっていないという。

ブロジョネゴロ長官は、閣議後の記者会見で「大統領は、首都をジャワ島以外に移転することを選択した。重要な決定である」と述べた。

移転先はまだ決まっていないが、列島の東方の島が候補とされているという。

閣議の冒頭、ジョコ大統領は、将来に向けた新発想の必要性を強調し、「国の発展のために明確なビジョンを持って考えたい。首都移転は完全かつ周到な準備が必要だ」と述べた。

現在の首都ジャカルタの人口は1000万人以上。その周辺には約3倍の人々が住み、深刻な過密状態となっている。

ブロジョネゴロ長官は、ジャカルタの交通渋滞による経済損失は年100兆ルピア(70億4000万ドル)になると述べた。

長官によると、ジョコ大統領は、2億6000万人の人口の約60%がジャワ島に住み、経済活動の中心地であるという実情を考慮したうえで首都移転を決めたという。

長官は、ブラジルやカザフスタンの例を挙げて、首都移転には最大10年かかる可能性があると述べた。

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