カナダ野党党首、対中関係「リセットの必要」 トルドー首相を批判

[オタワ 7日 ロイター] – カナダ野党・保守党のアンドリュー・シーア党首(39)は7日、トルドー首相が中国に対して甘すぎるとして批判し、対中関係を「完全にリセットする」必要があるとの考えを示した。

昨年12月、米国の要請に応じてカナダ当局が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の孟晩舟最高財務責任者(CFO)を逮捕して以降、両国の関係が悪化している。

シーア氏は、「貿易封鎖が続く場合は」世界貿易機関(WTO)に中国を正式に提訴し、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への2億5000万カナダドルの投資を終了すると述べた。

同氏はモントリオールで支持者に対し、「中国政府の政治的利益にのみ焦点を当てた国有企業がカナダ市場への自由なアクセスを得ることを認めない」とし、「カナダと中国の関係は完全にリセットされる必要がある」と語った。

与党・自由党のパブロ・ロドリゲス議員は、シーア氏の「無謀で対立的な外交政策はカナダ経済と同国の世界での立場をリスクにさらす」との考えを示した。

シーア氏の演説原稿は11ページにわたり、今後数週間で予定している経済や移民などの問題に言及する5つの演説の最初のものだという。

同氏は世論調査では支持率がトルドー首相を若干上回っている。7日に発表されたナノス・リサーチの調査では、シーア氏の方を好むとの回答は34.5%で、トルドー首相を好むとの回答31.8%を上回った。

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