何者かがカナダ産偽り不正出荷、中国の食肉輸入停止問題で貿易相

[オタワ 26日 ロイター] – カナダが中国向けに出荷した食肉の証明書に偽造が見つかった問題で、カナダのカー国際貿易多様化相は26日、何者かが偽造証明書を使って不正に食肉を中国に輸出したとの見解を示した。

中国は25日、偽造許可証が見つかったとしてカナダからの食肉の輸入を停止すると発表した。

同相は記者団に対し「何者かがカナダ産を偽って製品を中国に出荷しようとしている」とした上で、問題の食肉が実際にカナダ産であったかどうか政府は把握していないと説明。「どうしてこのような事が起きたのか理解できず、利害関係者の特定も含め全力で調査にあたっている」と語った。

中国は先週、カナダ産の豚肉製品から中国が禁止する成長促進剤のラクトパミンが検出されたとして、この製造会社からの輸入を停止。その後当局がカナダの輸出許可証を調査した結果、188件の「偽造」衛生証明書や「安全上の抜け穴」の存在が発覚したという。

カナダが昨年12月、米国の要請を受け、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)をバンクーバーで逮捕して以降、中国でカナダ人が相次いで拘束される事態が発生するなど、カナダと中国の関係は悪化している。

また、中国はこれまでに、害虫が見つかったとして、カナダ産キャノーラ(菜種)の輸入を停止している。

カー氏は「緊張の悪化は誰も望んでいない」とした。

*内容を追加しました。

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