ジョンソン氏、政権幹部に多様な人材を起用へ 24日首相就任

[ロンドン 24日 ロイター] – 英与党保守党の新党首に選出されたボリス・ジョンソン氏は24日、エリザベス女王の任命を受け、メイ氏に代わり正式に首相に就任する。合意の有無にかかわらず10月末に欧州連合(EU)離脱を果たすという公約の実現に向け、政権幹部に多様な人材を起用する見通し。

同氏に近い関係筋は「ジョンソン氏は現代の英国を正確に映し出す党内の人材をフル活用して内閣を発足させるだろう」と述べた。

通貨ポンドは「合意なき離脱」への懸念から対米ドルで2年ぶりの安値近辺でこう着状態となっており、投資家は財務相、外相、EU離脱担当相などの主要閣僚人事に注目している。

ジョンソン氏は閣僚ポストに同国の政治史上最も多くのマイノリティー(少数人種)を起用するとみられる。2017年にイスラエル高官らとの非公表の会談を巡り国際開発相を辞任したプリティ・パテル氏や、現雇用担当閣外相のアロック・シャーマ氏が含まれる。女性閣僚も増えるとみられている。

ジャビド内相は留任する公算が大きいが、2人の閣外相はジョンソン氏の離脱方針に賛同できないとして既に辞任を表明。ハモンド財務相とガーク司法相も、ジョンソン氏に解任される前に辞任すると宣言している。

ジョンソン氏は首相就任に先立ち、英メディア企業スカイの幹部、アンドリュー・グリフィス氏を引き抜き、経済政策の助言役に指名した。EU離脱を前に企業との関係を改善する役割を担う。

デイリー・テレグラフ紙はまた、ジョンソン氏が外交官としての経験が長いデービッド・フロスト氏を首相の個人代表(シェルパ)兼欧州に関する助言役に任命する見通しだと報じた。

ぼさぼさの金髪頭と軽妙な話術、派手なパフォーマンスで知られるジョンソン氏は、政策について細部の理解が甘いとの指摘もある。EUと離脱協定案の再交渉を目指すが、EU側が交渉を拒み続ければ合意なき離脱も辞さない姿勢を鮮明にしている。

無秩序な離脱は世界の市場を動揺させ、英経済をリセッション(景気後退)あるいはカオス(混沌)に陥れるとの懸念が市場で広がっている。

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