IAEAがイラン施設でウラン検知、イスラエルが「核開発場所」と指摘

[ウィーン 8日 ロイター] – イスラエルが「秘密の核開発場所」だと指摘していたイランの施設からサンプル粒子を持ち帰った国際原子力機関(IAEA)による分析で、ウランの痕跡があったことが判明したが、イラン側はこれについて明確な説明をしていない。2人の外交筋が明らかにした。

イスラエルのネタニヤフ首相は1年前、この施設に一時15キログラムの何らかの放射性物質が保管されていたと主張し、IAEAに即時の査察を求めていた。

その後ロイターなどの報道で、今年4月にIAEAが査察に入り、サンプル粒子を採取したもようだ。外交筋によると、その分析からウランが検知された。外交筋の1人はウランは高濃縮タイプではなかったと述べており、核兵器に必要なレベルまで純化されていなかったとみられる。

ただイランは今のところ、IAEAにこの問題に関する詳しい情報を伝えていないので、本来の物質の正体を突き止めるのは難しい。外交筋は、2015年の核合意以前に行われた核開発の残りなのか、もっと最近の活動で出てきたのかも分からないと話した。

IAEAはコメント要請に回答しなかった。イラン政府からもコメントは得られていない。

関連記事
中国共産党はWHOを代理人とし、米国に対する「ハサミ戦略」を始めるだろう。新たに進められているパンデミック条約がその引き金となる。
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
中国共産党の国家安全部が主導する研究機関は、AI技術とビッグデータを利用してカナダの華人議員の個人情報を密かに収集している。
米イエレン財務長官の最近の訪中は、新たな貿易戦争の予兆であるとする見方がある。イエレン氏は中国当局に対し、ダン […]
全世界の軍事費支出が9年連続で増加し、過去最高値を再び更新したことが明らかになった。スウェーデンに本部を置くシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」が22日(現地時間)に公開した報告書によると、昨年の全世界の軍事費支出規模は約2兆4400億ドル(約772兆円)に達すると集計された。